上海総合指数 金利低下も狼狽売り止らず ギリシャ問題も助長
6月12日7年半ぶりに5,166.35を付けた株価は、その後下がり続け、中央銀 行は経済低迷と株価下落の回復に28日から金利下げと預金準備率の引き下げを行った。しかし、29日の株価は、30日にはIMFへの約2000億円の返済 がデフォルトに陥るギリシャ財政問題も影響した。
29日の上海の当初の動きは、貸出金利の低下を好感し4,297.47と前日比104.60上げ たものの、世界的な株安に押され、急落4,000Pを簡単に割り込み3,875.05まで一気に下げた。最後は少し持ち直し4,053.03Pで終了した ものの、値動きの荒さばかりが目立ち、狼狽売りが止まっていないことを如実に表した1日となった。
29日の動きは、昨年11月から6月12日には2.5倍になった株価を象徴する動きとなっている。
このまま、ギリシャとユーロが妥協点を見出せず、来週予定されているギリシャ選挙で残留否決ともなれば、それまで下げ続ける可能性すらある。
29日上海総合
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前日
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4,192.87
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高値
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4,297.47
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前日比
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104.60
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安値
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3,875.05
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前日比
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-317.82
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終値
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4,053.03
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前日比
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-139.84
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-3.3%
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値動き
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高・安差
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422.42
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6月12日
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5,166.35
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29日比
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-1,113.32
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-21.6%
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中国人民銀行(中央銀行)は6月27日、今月28日からターゲットを絞った預金準備率の引き下げと預金・貸出の基準金利の引き下げを同時に行うことを明らかにした。調整後、期間1年の預金・貸出基準金利は0.25ポイント引き下げられて2~4.85%となり、人民銀が2014年11月に金利と準備率の「一斉引き下げ」を行うようになって以来、4回目の金利引き下げとなり、3回目の準備率引き下げとなる。
前回のダブル引き下げは08年12月12日だった。専門家は、「金利と準備率の一斉引き下げは、過去にそれほどしばしば行われたわけではない。今回は2つの大きな特徴があり、1つは準備率の引き下げはターゲットを絞って行われること、もう1つは金利の引き下げは広く行われることだ。この2つの特徴は実体経済の振興というはっきりとしたシグナルを示している」と分析する。
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