倒産危機VW排ガス不正 ドイツ国内の対象車は280万台 14/12期決算書
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ドイツのドブリント運輸相は9月25日、フォルクスワーゲン(VW)によるディーゼル車の排ガス不正操作問題について、国内で約280万台が影響を受けるとの見通しを示した。
同運輸相は議会で、「国内で販売された車両も不正操作の影響を受けていることは明らかになっているが、これまでに入手した情報に基づくと、排気量2000cc、および1600ccのディーゼルエンジンが影響を受けている」と語った。また、排気量1200ccのエンジンも影響を受けている可能性があるとの見方が出ているとも述べた。
以上、
欧州でのディーゼル車の販売は、総販売数の過半数超とされており、VW本体が2009年から2015年8月までにドイツで販売した総台数は453万台であり、280万台(61.7%相当)は妥当な数値と思われる。ドイツだけでも1万ドルの制裁金で3兆3千億円に上る。倒産させないため5千ドルとしても1兆7千億円。
アメリカの対象台数は48万2千台で、MAXで180億ドルとされ2兆1千億円に達する。
百万台
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制裁金/ドル
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円換算/百万円
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11
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10,000
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120
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13,200,000
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11
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5,000
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120
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6,600,000
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11
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1,000
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120
|
1,320,000
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ここまでくれば、EUや米国・中国が政治的に、VWを倒産させるかどうかによって、制裁金を決定することになるだろう。国連においてでも決めるしかない。
ドイツ政府はVWを倒産させないためには、制裁金を僅少にするしかないが、VWは法違反をして長年にわたって大気汚染物質を地球に撒き散らさせており、どうなることやら。
制裁金をそれ相応に課すならば、東電のような救済策を取るしかない。議会が賛成するかどうか。
制裁金のほかに、裁判による購入者からの集団請求訴訟も既に米国でいくつも起こされている。リコール費用でも相当な金額がかかる。日本のようにエコ減税やエコ補助を行った国々へは相当額を返金しなければならない(注、日本ではVWのディーゼル車の販売はないとされ、日本は対象外)。
VW単体のドイツ販売台数推移
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販売台数
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前年比
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2015年
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458,282
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6.4%
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2014年
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656,494
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2.2%
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2013年
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642,190
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-4.6%
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2012年
|
672,921
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-2.0%
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2011年
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686,772
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11.8%
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2010年
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613,808
|
-23.8%
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2009年
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805,522
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合計
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4,535,989
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・2015年は8月までの累計、マークラインズ編
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<2014年 VW決算内容>
時価総額は7.2兆円、前期株主資本は12.1兆円。
VW 2014年12月期連結決算
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百万€
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円換算/百万円
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総資産額
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351,209
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47,413,215
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株主資本額
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89,991
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12,148,785
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株主資本率
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25.62%
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負債額
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261,020
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35,237,700
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売上高
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202,458
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27,331,830
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営業利益
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12,697
|
1,714,095
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営業利益率
|
6.27%
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当期純利益
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10,847
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1,464,345
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9月25日時価総額
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53,542
|
7,228,170
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[ 2015年9月26日 ]
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