アイコン 倒産危機VW エンジン開発責任者4万円出してもらえず退職

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自 動車部品の最大手でVWにディーゼルエンジンの電子制御燃料噴射システム(=コモンレールシステム)を納品しているボッシュ社は2007年、まだVWが問 題となったディーゼル車の販売を検討している段階で、同社が検査用として作成した問題ソフトウェアを販売用に使用することは違法・不正だと伝えたものの、 VWはそれを聞かずに搭載を強行していた。

最初の警告は、VWが小排気量ディーゼル車の開発をスタートさせた2年後(2007年)。

開発は、当時のブランド責任者ウルフギャング・バーナード氏とエンジニアのルドルフ・クレブス氏により進められており、両氏はこのエンジンを米国排ガス規制に適合させるために、尿素水溶液"AdBlue(アドブルー)噴射"(尿素水SCR)が必要だと上司に話していた。

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しかし、VWの原価管理部門は、追加コストが300ユーロ(335米ドル/約4万円)ほど掛かることを理由に、AdBlue搭載を承認しなかった。

バーナード氏とクレブス氏は、ボッシュ社がソフトウェアについて販売を検討していたVWに警告したその年に退職したという。該当エンジンが市販化される2年も前のことだという。(米国での問題車は2009年から販売されていた分としており、ダウンサイジングディーゼルエンジン車はすべて不正プログラムで搭載していたことになる)

技術畑出身のマーティン・ウインターコルン氏は、2007年にフォルクスワーゲンのCEOに就任した際、ウルリッヒ・ハッケンベルク氏とウォルフガング・ハッツ氏(2人については下記参照)に対し、そのエンジン 「VWグループを窮地に導くことになるエンジン」の開発において、問題ソフトウェアを搭載したまま、続けるよう指示していたという。

以上、報道参照

 

ただ、結果、尿素水溶液"AdBlue(アドブルー)噴射装置は取り付けられていると思われる。何故なら、米での通常検査で用いられるローラー場での検査では、装置が稼動してNOxを除去し、実走行で問題が露呈していることで判明している。

やはり米環境保護局が指摘しているように、燃費(あまり影響しないとされるが0ではない)や動力性能の問題から、排ガス除去システムを稼動させなかったと見るのが妥当だろう。また、尿素水SCRでは、定期的に尿素水の補充が必要とされ、燃費は軽油でガソリンより安いものの、ユーザー負担が増える。実走行で稼動させなければ、補充の負担もかからないだろうが・・・。

米国は、NOxについては世界一規制値が厳しい。

 

尿素水SCRは、排気温度が低い状態からでも浄化能力があり、耐久性も高い。またNOx吸蔵還元触媒で使用する白金などの貴金属を使わなくてすむためSCR単体なら低コスト化も図れる。複合式であれば浄化能力がそれぞれの単体式よりも高くできる。

日本のトラックやバスなど大型車は、 NOx吸蔵還元触媒と尿素水SCRを併用し、NOxを除去し、NOx等の排気については世界一綺麗だとしている。

 

<GMスイッチ問題もコストだった>

追、GMのスイッチ問題、当局や議会からの追及を安いトヨタより少ない制裁金等でうまく切り抜けたものの、現在約100人の死亡者の関係者から集団訴訟を受けている問題を抱えている。

当問題も開発技術部門が原価管理部門から、コストを抑えられるように強い要請を受け、サプイヤーの警告を無視して、500円もしない部品を取り付けず、運転中に簡単にスイッチが接触不良となり切れ事故に至り、多くの死者を出している。新車を開発するたびに問題スイッチは継承されてしまってもいた(ただ、100人死亡と判決が出たとしても、賠償金はMAX2億円と仮定しても200億円で済み、利益からすれば痛くも痒くもない。巨大化した自動車会社は、コスト削減のために人の死や環境問題を軽んじているのだろうか、金で解決したらよいと)。

 

ドイツメディアは9月24日、

1、現在、VWグループ技術開発責任者で子会社アウディ取締役のハッケンベルク氏

2、現在、VWのノイサー取締役

3、現在、子会社ポルシェのハッツ取締役

の3人は辞任を申し出、9月25日の監査人会で諮られ承認されている。

 

同じ技術畑でも、技術魂を持っている人は、ユーザーに責任が果たせないとして辞任。一方、ユーザーに対する安全を無視して、会社ニーズに応える人は出世して役員となっている。日本でも同じようなものであろうか。

役員になった今日の報酬を見るにこれまでの報酬は膨大なもの。逮捕されたとしても貰った金は山ほど残るはず。

 

以上、報道や過去記事によりの構成

[ 2015年10月 5日 ]
 

 

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