アイコン VW 排ガス不正 30人の管理職者関与  北米部門次期統括責任者3週間で辞任

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独フォルクスワーゲン(VW)が構造改革の一環として、約3週間前に北米部門トップに指名したベテラン幹部のビンフリート・ファーラント氏が、北米事業を めぐる本部との見解の相違を理由に14日退社、排ガス不正スキャンダルからの立て直しを図る同社グループの大きな痛手となっている。ビンフリート・ファー ラント氏は11月1日付で米国、メキシコ、カナダの事業を統括する責任者として就任する予定だった。

一方、独シュピーゲル誌は14日、排ガス不正問題に少なくとも30人の管理職が関与していたと報じた。VWによる内部調査、および外部調査の基づいた報道としている。VWは同誌の報道に関するコメントは控えた。
同誌は関係筋の話として、不正問題に関わっていた、もしくは不正を認識していたVW従業員の数は今後増えるとの見方も示した。

米国法人のマイケル・ホーン社長兼最高経営責任者(CEO)は先週、米下院の公聴会で、不正は「会社ぐるみ」ではなく、少人数の技術者により行われたものとの認識を示していた。

<見解の相違>
今回辞任したファーラント氏は58歳。25年以上にわたりVWに勤務し、最も最近ではVWのチェコ部門、シュコダのトップを務めていた。
シュコダは声明で、ファーラント氏は北米事業をめぐる見解の相違により、自己都合で退社したとしている。具体的にどのような見解に相違があったのかは明らかにしなかったが、退社はディーゼル・エンジン問題に絡むものではないとしている。

ファーラント氏が指名される前、複数の関係筋はロイターに対し、同氏は排ガス不正問題が発覚する以前から不振に陥っていたVWグループ全体の北米部門担当取締役の有力候補だったと明らかにしていた。

排ガス不正問題をめぐり、米連邦取引委員会(FTC)も14日、司法省や環境保護局(EPA)の当局の調査に加わったことを明らかにした。FTCは、虚偽広告の疑いが持たれる企業を調査している。
排ガス不正問題はVWの株価を25%下げ、CEOを引責辞任に追い込み、自動車業界全体とドイツ経済に衝撃を与えている。
VWは13日、排ガス不正問題の関連費用をまかなうため、同社最大のVWブランドへの投資を年間10億ユーロ(11億4000万ドル、約1340億円)削減し、コストカットを加速すると表明した。 
同社の関係者は先週、VWブランドは不正対応がらみで今年赤字を計上する見込みだと述べていた。
同社のミュラーCEOは15日に経営陣に対し、調査の現況、および今後の戦略を示す予定。
以上、ロイター参照

 退職申請した役員3人も当時開発畑の責任者、知らぬ存ぜぬでは済まされないだろう。VWsドイツ政府および欧州自動車工業会は、問題が金銭面だけで終わらせるように狙っており、癒着構造などには触れず、お互い様として、自動車メーカーがある各国では制裁金も知れたものになると思われる。
 さりとて、不正は違法不正であるものの、これまで正規に基準をパスしてきた車両の走行検査では軒並み10倍前後の排ガスを発生させており、現在はユーロ6だが、2014年までユーロ5どころかユーロ4基準にもまったく覚束ない。
こうしたデタラメ検査手法は、自動車メーカーを持つ各国で行われていると見られる。日本でもJC08モードの走行距離さえ、現実離れしており、国民目線の走行距離測定が望まれるところだ。 
一事が万事、自動車生産国の各国でこうしたことが行われている。
日産のゴーン会長が今回のVWの違法ソフト搭載事件について「米国の陰謀だ」と発言したことからすれば、欧州の自動車メーカー国政府は結束する可能性が高い。

ディーゼル車ユーロ規制
 
NOx
PM
ユーロ4(2005年)
250
25
ユーロ5(2009年)
180
5
ユーロ6 (2014年)
80
5
単位:ミリグラム/キロ
 

ユーロ5基準180mg/km当たりは、ほとんどのディーゼル車の実際走行検査では10倍前後、1800mg前後が排出されている、こんな嘘っぱちな基準なんかどうして作れようか。世界市民目線で見たら、驚き桃の木山椒の木である。馬鹿げている。

2017年からユーロ6基準は、走行検査が導入されるという。BMWの車両でも11倍あったとされ、すぐさまBMWは、(VWのような)違法プログラム搭載はしていないと発表していた。

欧 州環境規制当局は、ディーゼル車排ガス走行検査で、堀場製作所の検査機器のプログラムを違法に改変する気だろうか。世界市民には何も見えないが、こうした 環境のNGO団体へ、米国の新興の大儲かり企業は寄付しており、今後、NGO団体が追跡調査して発表することになろう。グーグルやアップルはEVの全自動 運転車の開発を急いでおり、化石燃料車を早期に排除するため、大金をこうしたNGO団体に寄付することだってあろう。

ディーゼル車は、マツダなどの 低圧縮比にして低温燃焼させない限り、既存の圧縮比15~16台の方式では燃焼温度が高くNOxが発生してしまう。一方で低温燃焼させた場合はPM(微粒 子=スス)が発生することから、PM除去装置が必要だが、当除去装置は燃焼温度が高くても低くても必要なものであり、車両価格に影響を与えない。
VW がユーロ6基準をパスしたディーゼル車両を販売しているというが、NOx除去装置が、レアメタル式除去機器と尿素水SCRの除去装置の2つの機器を取り付 けているのだろう。その分車両価格は高くなり、そうした機能を常時働かせることにより、燃費も悪くなるジレンマに陥る。
燃費(CO2)、NOx、PM、PS、トルク、コストパフォーマンスの相関関係。

なお、ドイツ政府当局は10月15日、VWに対して、不正対象車について、全車リコールを強制するという方針を固めたと報道されている。VWは先にドイツ国内で問題車両の販売台数は280万台と発表している。
独政府は今頃何を言っているのだろうか。VWも何故、ドイツで全車リコールすると発表しないのだろうか。・・・頭がおかしくなってくる。

[ 2015年10月15日 ]
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