アイコン VW排ガスNOx 94人分の致死量と 人体、環境、大気、地球温暖化への影響

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米AP通信は5日までに、ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)による一部ディーゼルエンジン車の排ガス規制逃れ問題に絡み、米国で問題車両が過去7年間にわたり基準を超えて排出していた大気汚染物質の致死量が、最大で94人分に相当するとの試算を報じた。
ただ、VWの規制逃れ問題で実際に死亡に至った場合があるかどうかは定かではない。
 この試算は、問題車両が販売された7年間に、窒素酸化物(NOX)の排出が、基準の10~40倍との米環境当局の推定に基づいている。その結果、計16~94人の致死量に相当し、近年は年間5~20人が命を落としたとの計算になるとした。
以上、

一定空間における試算と思われ、あまりに唐突な試算だ。ただ、次の問題は証明されている。

NOxの悪い影響
<人体への影響>

ただ、窒素酸化物NOxの個々については、
1、二酸化窒素(NO2)自体は中性で肺から吸収されやすい赤褐色の気体または液体。細胞内では二酸化窒素は強い酸化作用を示して細胞を傷害するので、粘膜の刺激、気管支炎、肺水腫などの原因となる。

2、一酸化窒素(NO)については、1980年代頃から、その生体内での生理機能について研究が進み、血管拡張作用を持つことなどが明らかにされたほか、この一酸化窒素が神経伝達物質としても作用することが判明ている。

3、NO、NO2を吸入するとメトヘモグロビンが生成する。メトヘモグロビンは、通常のヘモグロビンに配位されている二価(フェロ)の鉄イオンが三価(フェリ)になっているもので、酸素を運ぶことができない。

4、一酸化二窒素(N2O)は麻酔作用を持つため、吸入麻酔剤として医療現場で使用されている。

<環境問題>
窒素酸化物は硫黄酸化物とならび酸性雨(酸性降下物)粒子状物質の原因物質で、硫黄酸化物は脱硫装置により液体の化石燃料由来の発生抑制させる事が可能であるが、燃焼(高温との接触)で生成される窒素酸化物の生成抑制は困難である。生成された窒素酸化物は降雨や霧(湿性沈着)や粒子状物質の降下(乾性降下)などにより地上に沈着し森林生態系に蓄積されると共に、森林への蓄積量が飽和量を超えると流下する水の硝酸イオン濃度を上昇させる。
欧州では、大森林が硫黄酸化物や窒素酸化物により死滅して禿山になり、多くの湖沼が死の湖沼となっている現在でも・・・。

<大気汚染>
これらは、光化学スモッグや酸性雨などを引き起こす大気汚染原因物質である。 主な発生源は、自動車の排気ガスであり、平成4年に制定(平成13年改正)された自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(自動車NOx・PM法)によって、規制されることになる。
特に毒性の高い二酸化窒素(NO2)は、大気汚染防止法によって環境基準が定められている。 NO2の環境基準:1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内またはそれ以下であること。

<温室効果>
また、一酸化二窒素(N2O、亜酸化窒素)は二酸化炭素の310倍の温室効果がある。

[ 2015年10月 6日 ]
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