アイコン 10~12月期 GDP▲0.4%減、年換算▲1.4%減、2015年通年では0.4%増

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 内閣府が15日発表した2015年10~12月 期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比▲0.4%減、年率換算では▲1.4%減だった。15年7~9月期(年率換算で 1.3%増)から下振れし、2四半期ぶりのマイナス成長に転じた。個人消費や住宅投資など消費関連の国内需要が低迷した。

 生活実感に近い名目GDP成長率は前期比▲0.3%減、年率では▲1.2%減だった。名目でも2四半期ぶりのマイナスとなった。
 実質GDPの内訳は、内需が▲0.5%分のマイナス寄与、外需は輸出不振で0.1%分のプラス寄与にとどまった。

項目別にみると、
1、個人消費が大幅に落ち込み▲0.8%減と、2四半期ぶりのマイナスだった。前四半期(0.4%増)か、ら減少に転じた。暖冬で冬物衣料などの売れ行きが鈍かった。円安による食料品の値上げなどで消費者の節約志向が根強く、実質賃金の伸び悩みも低迷の一因となった。

2、価格上昇を背景に住宅投資は▲1.2%減で4四半期ぶりマイナス、
3、過年度の補正予算の効果が一巡した公共投資は▲2.7%減で2四半期連続のマイナスだった。
4、 一方、企業の設備投資は1.4%増と2四半期連続のプラスとなった。底堅い企業収益から更新需要などがみられた。
5、企業が手元に抱える在庫の増減を示す民間在庫の寄与度は、▲0.1%のマイナスだった。
6、輸出は▲0.9%減、輸入は▲1.4%減だった。

輸出は減少したが、原油安を受けて輸入量が減少し、GDP成長率に対する外需寄与度は輸出低調で0.1%GDPを押し上げるにとどまった。
GDPで個人消費ではなく輸出に計上されるインバウンド(訪日客)需要は輸出を下支えしている。
 
総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは、前年同期と比べてプラス1.5%だった。輸入品目の動きを除いた国内需要デフレーターは▲0.2%下落した。
 2015年度の実質成長率がアベノミクスの試算(1.2%程度)を達成するには、16年1~3月期で前期比年率8.9%程度の驚異的な伸びが必要になる。

 同時に発表した15年暦年のGDPは実質で前年比0.4%増、生活実感に近い名目で2.5%増となった。

GDPデフレーター(GDP deflator)
名目GDPから実質GDPを算出するために用いられる物価指数である。名目GDPと実質GDPはそれぞれ物価変動の影響を排除していないGDPと排除したGDPであるため、その比にあたるGDPデフレーターは、物価変動の程度を表す物価指数であると解釈される。従ってGDPデフレーターの増加率がプラスであればインフレ、マイナスであればデフレとみなせる。

[ 2016年2月15日 ]
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