アイコン ドイツ震源世界同時株安 ドイツ銀行倒産危機再燃 VW不正に続く独問題

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ドイツ銀行日本の債券市場は、中国経済低迷、米国金利、英EU離脱、原油に続きドイツの金融にも注意が必要となっている。
 対ドル円101.1円  対ユーロ円113.4円(9月30日07時現在)

<IMF/世界の金融システムの最大リスクはドイツ銀行と指摘>
国際通貨基金(IMF)は30日、世界の巨大銀行の中で、金融システムへの潜在的なリスクが最も大きいのはドイツ銀行だとする報告をまとめた。他の世界最大級の銀行とのつながりの強さを理由として挙げた。
IMFは、ドイツの銀行と保険部門の審査の中で「グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)」が金融安定に対する脅威となる可能性を比較。「ドイツ銀行はG-SIBsの中でシステミックリスクに与える影響が最も大きいようだ」と指摘した。HSBCホールディングスとクレディ・スイスが続くという。

<危ういドイツ銀行、米司法省巨額制裁金が財務不安増幅>
米司法省は、ドイツ銀行に対して、過去、米国内でモーゲージ担保証券(MBS、住宅ローン担保証券、サブプライムローン)の不正販売問題で9月16日、140億ドル(約1.4兆円)の巨額制裁金の支払いを命じた。
これを発端にドイツ銀行は、再度信用不安・財務不安に陥り、ドイツでは公的支援の観測も浮上しているが、(ドイツ)連邦選挙を来年に控え、議員たちは不人気な銀行救済に反対の姿勢を強めている。

<これまでの制裁>
1、ドイツ銀行は昨年4月に、米国や英国とのLIBOR(銀行間取引金利の不正操作)において、イギリス当局から25億ドルの制裁金支払い命令を受けている。

2、ドイツ銀行は昨年11月に米司法当局から、経済制裁下のイラン・シリアと不正取引していたとして2億5800万ドルの制裁金を科された。

<ドイツ銀行決算と時価総額>
ドイツ銀行は、2015年決算で▲68億ユーロの巨額赤字露呈。
2016年7月のドイツ銀行のCDSは、258.46。格付BBB+/Baa2
(バンカメは91.29、シティ91.89格付はともにBBB+/Baa1)
ドイツ銀行の9月29日の時価総額、15,834百万ドル(約1.6兆円)しかない。
総資産額1,629,130百万€(約184兆円)、
自己資本額6,7354百万€(約7.6兆円)、
デリバティブ取引額は55兆€ともされている。

<ヘッジファンドの一部、資金引き揚げ>
こうした中、ブルームバーグは29日、ドイツ銀行とデリバティブ決済を行なうヘッジファンドの一部が余剰キャッシュとポジションを同行から引き揚げたと報じている。

<ドイツ銀行、米ストレステストで不合格>
米連邦準備理事会(FRB)が29日、ストレステスト(健全性審査)の一環として実施した包括的資本分析(CCAR)の結果を発表。不合格とした2行にドイツ銀行が含まれていた。(もう一行はスペインのサンタンデールの米子会社の金融会社)

<独コメルツ銀行も正社員2割削減>
ドイツのコメルツ銀行は29日、正社員の2割以上に当たる9600人の人員削減と当面の配当支払い停止を発表した。低金利環境に対応し、2020年をめどにより持続可能なベースで利益を出す体質づくりに向けリストラを敢行する。
コメルツ銀の人員削減は同様に苦戦するドイツ銀行の10%の削減よりも大幅なものになる。コスト削減などに要するリストラ費用は11億ユーロ(12億ドル)にのぼる見込み。

<NY株大幅安>
こうした発表を受け、前日、大統領選TV討論クリントン候補優勢とOPECの原油生産削減合意で値上がりした株価も29日のNYダウは金融株やアップルなどが売られ、▲195.79ドル下げ、18143.45ドルとなった。

 

[ 2016年9月30日 ]
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