アイコン テスラ 1割1.4万人削減表明 値引きしても売れず

Posted:[ 2024年4月18日 ]

勢いに乗っていたテスラが大規模な人員削減に乗り出す。
自動車(EV)の需要の低迷と中国発の低価格攻勢で車の販売量が減少している。
今年に入ってから株価も▲35%の大幅な下落している。

ブルームバーグなどは15日、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は社員に電子メールで、「10%以上の人員を削減するという難しい決定を下した」と伝えた。
昨年末時点でのテスラの社員総数は14万473人。少なくとも1万4千人あまりが職場を去ることになる。
ドルー・バグリノ上級副社長や公共政策・事業開発部門の副社長のロハン・パテル氏ら、取締役の一部もテスラを去る。
 テスラが人員削減まで踏み切ったのは、実績が不振に陥っていることにある。
今年第1四半期のテスラの車両引き渡し台数は38万6810台で、前年より▲8.5%減少している。2020年第2四半期以来、約4年ぶりの減少。
テスラはEVの需要増加の鈍化と中国企業の低価格攻勢という二重苦にさらされている。
 EVの購入心理は充電インフラの不足、政府による補助金の削減などで以前より冷めつつある。
低価格のEVを前面に押し出した中国メーカーとの競争でも押されている。
テスラは昨年第4四半期、世界のEV販売台数1位の座を中国の比亜迪(BYD)に奪われた。(BYDは1万~2万ドルの販売車を2種持っている)
テスラはこれに対応して値下げに踏み切ったため、収益性にも赤信号が灯っている。

 



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テスラは今月23日に第1四半期の営業実績を公開する。
昨年第4四半期の売上高は3%増(対前年比)、営業利益は▲47%の大幅減だった。
証券業界では、今年第1四半期の実績はさらに悪化していると予想されている。
業績に対する懸念から、テスラの株価は急落している。
昨年末には1株248.48ドルだった株価は、今月(4月)15日には161.48ドルまで下落している。

・補助金あっても高い、
・インフラ整備不足・超急速充電施設は僅少
・バッテリー保証期間が8年間/16万キロ⇒コストパフォーマンスなし
 (内燃機車の廃棄までの平均期間は12年/米国)
・安全性にまだ不安あり
・・・中国では電動自転車含む年間の車両用バッテリー火災は1.5万件
・安価なLFPバッテリーを搭載する中国勢の安価なEV/米国では中国製をシャットアウトしており、ニッケルとコバルトも使用する韓国勢=米国勢のバッテリーは2~3割高い。

★車両価格に占めるバッテリー価格は2.5割から4割・・・搭載量=走行距離により異なる 
★バッテリー価格に占めるレアメタル等材料費は75~80%。
 バッテリー価格はレアメタル市場相場に連動したバッテリーメーカーから自動車メーカーへの販売価格となっている。

↓テスラの1~3月の米中販売台数(中国は工場出荷台数ベース)


スクロール→

テスラ1~3月米中販売台数

 

2024

2023

前年同期比

米国

140,100

161,630

-13.3%

中国

199,812

223,953

-10.8%

米中計

339,912

385,583

-11.8%

 

↓中国の自動車販売台数・工場出荷台数ベース・商用車含む

中国の1~3月自動車販売台数/千台

 

2024

2023

 

EV

1,305

1,152

13.3%

PHV

784

433

81.2%

FCV

1

1

14.7%

小計

2,090

1,586

31.8%

HVほか

4,630

4,490

3.1%

総計

6,720

6,076

10.6%

 

EV用+レアメタルの国際相場

 

19/12.

21/12.

22/12.

23/12.

24/4/15.

19/12

WTI原油

63.5

74.8

80.4

71.6

82.8

30.4%

スチール

3,774

4,568

4,019

3,928

3,610

-4.3%

アルミ

1,807

2,818

2,378

2,384

2,574

42.4%

2.796

4.393

3.805

3.88

4.341

55.3%

ニッケル

13,950

20,880

29,866

16,375

27,830

99.5%

コバルト

32,750

70,500

51,955

29,135

28,550

-12.8%

リチウム()

49.0

268.0

519.0

96.5

111.5

127.6%

ネオジム()

362

1,110

955

555

490

35.4%

 

 


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