トライアルホールディングス傘下の西友で、客足が大きく伸びている。
トライアルホールディングスが公表した2026年7月度の月次売上高速報によると、西友の既存店売上高は前年同月比108.9%となり、8.9%増加した。
特に目を引くのが客数で、前年同月比110.5%と2ケタ増となった。一方、客単価は98.6%と前年を1.4%下回っており、値上げや一人当たりの購入額増加ではなく、来店客の増加によって売上高が押し上げられた形となっている。
西友が復活? 7月既存店売上8.9%増、客数10.5%増 トライアル傘下で「安さ」と惣菜が効くトライアルホールディングス傘下の西友で、客足が大きく伸びている。
トライアルホールディングスが公表した2026年7月度の月次売上高速報によると、西友の既存店売上高は前年同月比108.9%となり、8.9%増加した。
特に目を引くのが客数で、前年同月比110.5%と2ケタ増となった。一方、客単価は98.6%と前年を1.4%下回っており、値上げや一人当たりの購入額増加ではなく、来店客の増加によって売上高が押し上げられた形となっている。
| 2026年7月 | 西友 | トライアル |
|---|---|---|
| 既存店売上高 | 108.9% | 104.0% |
| 既存店客数 | 110.5% | 102.0% |
| 客単価 | 98.6% | 101.9% |
| 全店売上高 | 107.4% | 110.6% |
| 店舗数 | 243店 | 380店 |
トライアル側は西友の好調について、「お客さま起点」の売場づくりを進める中、価格と価値を訴求したトライアルのプライベートブランド(PB)などが来店動機につながったとしている。
商品別ではヨーグルトや納豆などの定番商品のほか、きゅうりやトマトなどの夏野菜、バナナ、パイナップル、刺身、焼肉用国産牛などが伸長。トライアルPBの「Wだしのきいた辛子明太子」や、名物惣菜「ロースかつ重」も売上高の押し上げに貢献した。
トライアルと西友の経営統合からは、2026年7月で1年を迎えた。
両社は統合後、商品の共同調達やPB商品の相互導入、売場レイアウトの見直し、生鮮・惣菜部門の強化などを進めてきた。2025年10月に実施した合同感謝祭では、西友の商品約540品目を値下げ。対象商品の平均値下げ率は20.7%、最大では48%としており、物価高が続く中で低価格戦略を前面に押し出している。
トライアル方式を全面的に取り入れた店舗では、さらに大きな変化が出ている。
2025年11月に開業した「トライアル西友 花小金井店」では、生鮮・惣菜売場の拡大や九州商品の導入、インストアサイネージなどを取り入れた結果、転換後2カ月間の売上高が前年同期比で約42%増、客数も約36%増となった。
トライアルホールディングスの発表によると、東陽町店やひばりヶ丘店でも2025年8月からトライアルの惣菜やPB商品を導入し、売場レイアウトや販促を見直したところ、同年9月には既存店売上高と客数が前年を上回った。
こうしたモデル店舗で効果が確認された施策を、他の西友店舗にも横展開する戦略が進められている。
トライアルは2029年6月期までの3年間で、西友の大型店を中心に約30店舗を「トライアル西友」へ業態転換する方針。さらに中小型の西友約60店舗についても、モデル店舗で成果を上げた生鮮・惣菜強化や売場改善などを取り入れた改装を計画している。
西友の都市部を中心とした店舗網と、トライアルが得意とする低価格商品、惣菜、生鮮、デジタル技術を組み合わせることで、従来型スーパーの再生モデルをつくろうとしている。
もっとも、7月の数字だけで西友が完全に復活したと判断するのは早い。
6月25日から7月5日までは、経営統合1周年を記念した「ありがとう1周年 総力祭」が開催されており、トライアル側も、このセールが7月の売上高成長を下支えしたとしている。
ただ、注目すべきは売上高以上に客数である。客単価が前年を下回る中でも客数が10.5%増加していることは、西友を利用する消費者そのものが増えていることを示す。
トライアルが進めてきた「安さ」「PB」「生鮮」「惣菜」を軸とした改革が、西友全体の集客につながり始めた可能性がある。8月以降も客数増が続くのか、西友再生の成否を占ううえで月次動向が注目される。
※月次売上高はPOSデータに基づく速報値であり、決算数値と異なる場合があります。