アイコン 明治元年創業 梵鐘製造の「老子製作所」/民事再生申請 <富山・高岡市> 「沖縄平和祈念堂梵鐘」などで有名

Posted:[ 2021年6月30日 ]

梵鐘製造の(株)老子製作所(所在地:富山県高岡市戸出栄町47-1 代表:老子祥平氏ほか)は6月28日、富山地裁高岡支部において民事再生法の適用を申請したことがわかった。

負債総額は約10億円。

資本金は1250万円。



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同社は明治元年に創業、昭和21年4月に法人化した国内では最大手の梵鐘製造業者。「広島平和の鐘」や「沖縄平和祈念堂梵鐘」などを製造し世界でも名が知られていた。

しかし、長く業績が低迷する中、事業再編に取り組んでいたものの、新型コロナの影響などもあり自力での継続を断念、今回の措置となった。

申請代理人は斉藤・加藤法律事務所の斉藤寿雄弁護士(電話番号:0766-23-3776)ほかが任命されている。

 


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破綻要約版

1

破綻企業名

(株)老子製作所

2

本社

富山県高岡市戸出栄町471

3

代表取締役

老子祥平

4

設立

1946年4月

5

創業

江戸中期

6

資本金

1250万円

7

売上高

最近のピーク期、約12億円

2018年3月期、約3億円

梵鐘納入実績

平和の鐘(広島/二上山)、法華鐘(台湾)、大梵鐘(安国寺/無量壽寺/瑞泉寺)、日蓮大聖人像(佐渡)、千手観音像(東光寺)・・・・

8

破たん

2021年6月28日

民事再生法の適用申請

9

裁判所

富山地裁高岡支部

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申請代理人

斉藤寿雄弁護士(斉藤・加藤法律事務所)

電話:0766-23-3776

11

負債額

約10億円

12

破綻事由

同社高岡鋳器として知られる高岡地方で江戸中期に創業、特に梵鐘では国内シュア70%を有し、世界でも名を知られている。

同社は高い鋳造技術を持ち、梵鐘のほか、教会用のカリヨン、モニュメント、銅像なども製作していた。

しかし、バブル崩壊以降、日本は不景気が続き、少子高齢化が進み、檀家の減少からお寺さんの改修工事などは減り続け、梵鐘のニーズも減り続け、同社は赤字状態が続いていた。過去の設備投資にかかわる借入金も大きく、資金繰りにも窮するようになり、財務内容を抜本的に立て直すため、今回、民事再生法による再建を目指すことを決定したもの。

 

アベノミクス下、企業は空前の利益を出し続けたものの、利益を投資に回さず、規制改革の美名の下、非正規雇用ばかり拡大させ労働コストを大幅に下げ、仕事があるだけありがたく思えと従業員には還元もせず、空前の利益は内部留保として溜め込み、自社株を購入してその利益を、株主のご機嫌取りに高配当のほかに大量に自社株買いすることくらいしか能がなく、企業の利益が世の中に循環せず、内需経済を悪化し続けさせる原因を作っている。

消費者の不況は続き、冠婚葬祭も質素になり続け、お寺さんの収入も減り続け、廃寺も多くなってきている。

 


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