来年2月の長崎県知事選が、早くも予想外の盛り上がりを見せている。自民党県連が新人の平田研氏(58)を推薦する一方、現職の大石賢吾知事(43)を支援するため、金子原二郎元農相(81)が離党届を提出。長く自民県政を支えてきた重鎮の“離反”は、県政の地盤に大きな衝撃を与えている。
金子氏は「若い知事を育てる流れを止めるべきではない」とし、石木ダムや新幹線フル規格化などで大石県政が“前進した”と評価。一方、自民県連は平田氏を推薦した上で、「他候補の支援は処罰の対象」と所属議員へ通達するなど内部統制を強めており、党内の緊張は高まる一方だ。
今回の知事選は、現職 vs 推薦候補 vs 第三勢力という異例の三つどもえ。自民党の分裂は決定的で、支持組織が割れることで、選挙戦は混迷が避けられない情勢となっている。
鍵を握るのは、無党派層と組織票の流れだ。現職の知名度と実績を評価する層は依然として厚いが、自民県連の“刷新”アピールが有権者に響けば平田氏が勢いを増す可能性もある。さらに、会社代表の宮沢由彦氏(58)がどこまで票を伸ばすかで、競り合いの構図は大きく変わる。
長崎県政の未来を決める選挙は、政策論争以上に、自民党内の力学が主役となる展開。保守分裂を抱えたまま迎える投票日は、予断を許さない接戦となりそうだ。
