【仙台】1月の東北経済は、2ヶ月ぶりの景気悪化となった。帝国データバンクが発表した景気動向指数(景気DI)によると、大雪による物流の停滞や原材料高が中小企業の収益を圧迫。全国で最も低い水準に沈んでおり、東北経済の足踏み状態が鮮明となっている。

厳冬が物流を遮断、運輸・小売に冷や水
1月下旬から東北全域を襲った寒波と大雪が、経済活動の足を大きく引っ張った。幹線道路の通行止めや渋滞により物流網が麻痺し、運輸・倉庫業界では荷動きが鈍化。加えて、除雪費用の増大や燃料費の高騰が経営の重しとなった。
個人消費も振るわない。年末年始の反動に加え、悪天候による外出控えが飲食店や小売店を直撃した。物価高による実質賃金の伸び悩みから、消費者の節約志向は一段と強まっており、需要の冷え込みが顕著だ。
「大企業」と「中小企業」で広がる格差
企業規模別の二極化も深刻だ。デジタル化や省力化投資を進める大企業のDIが48.1と横ばい圏内を維持した一方、中小企業は36.1(2.8ポイント減)と大幅に下落した。
中小企業からは「人件費や材料費の上昇分を価格転嫁しきれない」との悲鳴が上がる。特に建設業やサービス業では深刻な人手不足が続いており、賃上げ原資の確保に苦慮する中で「人手不足倒産」への警戒感が一段と強まっている。
地域産業に新たな火種、信頼失墜の事案も
産業別では、記録的な猛暑の影響による「酒造好適米」の不足が表面化している。福島県などの酒造関係者からは、原料米の取引価格が前年比1.5倍に高騰しているとの声があり、東北の伝統産業である酒造りに影を落としている。
また、金融面では東北財務局がいわき信用組合(福島県)を刑事告発した。検査での虚偽報告という組織的な不正は、地域金融の根幹を揺るがす事案として波紋を広げている。
展望:不透明感強まる東北経済
今後の見通しについて、多くの企業が「現状維持」または「悪化」を予想している。高市政権による経済政策への期待はあるものの、進むインフレや金利上昇局面への移行が懸念材料だ。
東北経済が再び上昇気流に乗るためには、春に向けた消費の回復に加え、中小企業の価格転嫁を支える環境整備が急務となっている。
今週の東北地方倒産情報一覧
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