熱電発電システムを開発する(株)Eサーモジェンテック(京都市)が2026年9月25日、京都地裁から破産手続きの開始決定を受けた。
同社は工場やプラントなどから捨てられている低温排熱を電力へ変換する研究開発型ベンチャー。独自のフレキシブル熱電発電モジュール「フレキーナ」を開発し、NEDOの支援を受けながら事業化を進めてきた。破産直前まで開発活動は続き、7月には湯村温泉で実証実験、8月には新製品が国の省エネ補助対象設備として登録されたばかりだった。
【京都】Eサーモジェンテックが破産 NEDO支援の熱電発電ベンチャー、8月にも省エネ補助対象設備に登録熱電発電システムを開発する(株)Eサーモジェンテック(京都市)が2026年9月25日、京都地裁から破産手続きの開始決定を受けた。
同社は工場やプラントなどから捨てられている低温排熱を電力へ変換する研究開発型ベンチャー。独自のフレキシブル熱電発電モジュール「フレキーナ」を開発し、NEDOの支援を受けながら事業化を進めてきた。破産直前まで開発活動は続き、7月には湯村温泉で実証実験、8月には新製品が国の省エネ補助対象設備として登録されたばかりだった。
Eサーモジェンテックは2013年設立。熱電発電デバイスと熱電発電システムの研究開発、製造、販売を手がけてきた。
中核技術は、曲面にも取り付けられる独自のフレキシブル熱電発電モジュール「フレキーナ」。工場設備や配管などから放出される300℃程度以下の低温排熱を電気エネルギーとして回収する技術で、省エネやIoT機器向けの自立電源への利用を目指していた。
2016年にNEDOの研究開発型ベンチャー支援に採択され、その後も2017年、2018年、2020年など複数のNEDO事業で開発を進めた。2022年には近畿経済産業局の「J-Startup KANSAI」に選定されている。
破産した2026年に入ってからも、製品開発や事業化に向けた動きは続いていた。
4月には小型IoT用自立電源「S1αシリーズ」が、第38回中小企業優秀新技術・新製品賞の「優良賞」を受賞した。
7月には兵庫県新温泉町の湯村温泉「薬師湯」で、温泉排熱を利用する空冷型自立電源システムの実証実験を開始。高温の温泉配管から回収した熱を電力へ変え、照明やセンサーなどへの利用を想定した技術の実用化を進めていた。
同社は7月21日のNEDO成果報告会でも、水蒸気・温排水の排熱を利用した自立電源システムの研究成果を発表するなど、破産の約2カ月前まで研究開発を続けていた。
さらに8月20日、同社は水冷式集熱コア内蔵熱電発電チューブ「S2-Cシリーズ」が、国の「省エネ・非化石転換補助金」の先進設備・システムとして補助対象設備に登録されたと発表した。
対象要件を満たした事業者が同製品を導入する場合、設備費や工事費などに補助制度を利用できる仕組みで、同社にとって製品普及を後押しする動きだった。
この発表から破産開始決定までは36日しかない。外部から確認できる範囲では、新製品の受賞、実証実験、補助制度への登録と事業化に向けた動きが相次いでいた時期に法的整理へ移行したことになる。
Eサーモジェンテックは2026年9月25日、京都地裁から破産手続きの開始決定を受けた。
法人番号は6130001050736。事件番号は令和8年(フ)第1187号。財産状況報告集会などは2027年1月27日に予定されている。
負債額や直近の売上高、今回の破産に至った具体的な資金繰り・事業上の要因については確認できていない。また、開発中の熱電発電技術や湯村温泉で進めていた実証事業が今後どのように扱われるかも現時点では確認できない。
| 法人名 | (株)Eサーモジェンテック |
|---|---|
| 所在地 | 京都府京都市 |
| 法人番号 | 6130001050736 |
| 設立 | 2013年 |
| 主要事業 | 熱電発電デバイス・システムの研究開発、製造、販売 |
| 主要技術 | フレキシブル熱電発電モジュール「フレキーナ」 |
| 破産開始 | 2026年9月25日 |