厚生労働省の地域雇用事業を受託していた宍粟市雇用創生協議会(兵庫県宍粟市)が2026年9月25日、神戸地裁龍野支部から破産手続きの開始決定を受けた。
同協議会を巡っては2019年、雇用創出事業のセミナー運営や委託費の支出を巡る問題が発覚。兵庫労働局が委託契約を解除し、翌2020年には約3552万円の返還を命じていた。返還問題はその後も長期化しており、問題発覚から約7年を経て破産手続きに入った。
【兵庫】宍粟市雇用創生協議会が破産 委託金3552万円返還命令、不適正受給問題から7年厚生労働省の地域雇用事業を受託していた宍粟市雇用創生協議会(兵庫県宍粟市)が2026年9月25日、神戸地裁龍野支部から破産手続きの開始決定を受けた。
同協議会を巡っては2019年、雇用創出事業のセミナー運営や委託費の支出を巡る問題が発覚。兵庫労働局が委託契約を解除し、翌2020年には約3552万円の返還を命じていた。返還問題はその後も長期化しており、問題発覚から約7年を経て破産手続きに入った。
宍粟市雇用創生協議会は2018年7月に設立された。
厚生労働省の「実践型地域雇用創造事業」を活用し、森林資源や観光、ジビエなど地域の産業を生かして新たな雇用を生み出す構想を掲げた。
同年10月に事業構想が採択され、12月3日に兵庫労働局との委託契約を締結。3年度にわたる事業として計画され、委託費は2018年度2881万5000円、2019年度7320万7000円、2020年度7366万5000円の計1億7568万7000円が予定されていた。
ところが事業開始から約9カ月後の2019年8月ごろ、実施したセミナーについて、予定された講師が講演していない、参加者数が水増しされているなどの情報が兵庫労働局へ寄せられた。
同労働局が現地監査や特別調査を実施した結果、不正行為や不適正な会計支出があるとして、2019年11月20日付で実践型地域雇用創造事業の委託契約を解除した。
市も外部有識者による検証委員会を設置。2020年10月にまとめた答申では、協議会側の問題だけでなく、市側にも事業制度への理解不足、協議会設立時の調査・検証不足、チェック体制の不足などがあったと指摘した。
兵庫労働局は2020年4月13日、協議会に対し委託費3552万8057円の返還を命じた。
協議会の預金などから1199万7648円を返還したものの、同年5月1日時点で2353万409円が残った。さらに翌日以降は延滞金・加算金も発生する状態となった。
同年6月の協議会総会では、不適正な支出に関わった者で返還することや「返還問題が解決するまで協議会は解散しない」ことが確認された。
しかし返還問題は長期化。2023年5月時点では、延滞金を含めた額が3200万円を超えていると報じられていた。
宍粟市雇用創生協議会は2026年9月25日、神戸地裁龍野支部から破産手続き開始決定を受けた。
事件番号は令和8年(フ)第38号。財産状況報告集会などは12月23日に予定されている。
同協議会は株式会社などの法人ではなく、自治体や地域の経済団体などで構成される「権利能力なき社団」に当たる。法人番号は確認できない。
2026年の破産開始時点で兵庫労働局に対する返還債務が最終的にいくら残っていたのかは確認できていない。
| 団体名 | 宍粟市雇用創生協議会 |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県宍粟市 |
| 設立 | 2018年7月 |
| 事業 | 実践型地域雇用創造事業 |
| 委託契約解除 | 2019年11月20日 |
| 返還命令 | 3552万8057円 |
| 破産開始 | 2026年9月25日 |