アイコン 新生銀行

好き放題やらせておいて国民の税金負担では納得できぬ

国は、国有化した旧長銀を、2000年3月アメリカのハゲタカファンド「リップルウッド」と米投資組合に売却した。2004年2月投資組合は、新生銀行を東証一部に再上場させ約2,300億円の売却益を手に入れた。

出資金を含めた諸費用は約1,210億円で、1,000億円以上の純益を稼いだ。 (所詮ハゲタカファンドや投資組合というものは、資産の値上がり益や事業の切り売り益、上場における売却益などで儲けるファンドという組織体である。こうしたハゲタカに良くぞ売ったもんだ)
これに対し、国民負担が巨額(旧長銀に投入した公的資金は約7兆9,000億円、そのうち債務超過の補填分約3兆6,000億円は損失が確定。さらに、3年以内に20%以上下落すれば国の責任とした瑕疵担保条項の行使(第一ホテルやライフ・そごうを破綻させる)により、預金保険機構を通じ国が買い取った債権も損失が予想され、最終的な国民負担額は5兆円に達する予想)の上、その売却益に課税もできない(投資組合は本拠地が海外にあるため、日本政府はその売却益に課税できない。国際取引における2重課税禁止)ことが報道され批判が当時沸き起こった。


その後も同社は好き放題な営業を行い、2004年信販会社アプラスと商工ローンのシンキ買収。しかし、同行には天罰が降り、同2社とも不当利得返還請求に嵌った。同行は逃げられず、膨大な支払いに追われる結果を招く。2005年11月には仕組預金なんぞ考え出し、預金の名を借りた自社運用で、デリバティブ商品を組み込み、途中解約も出来ない(出来たとしても元本割れでの解約)という代物(シロモノ)を3,000億円以上かき集めた。金利も高い?(1.1%)5年満期の元本保証、期間も銀行側の判断で5年が10年まで引き伸ばせるという勝手気ままな預金の名を語った代物である。購入者に対して説明不足として監督官庁から指導も受けた。こういうものを仕組預金と呼称するなど同社の日本のばか者が名をつけたのであろう。※新生銀行が破綻したら、また国が税金で面倒見るしかない。


しかし、利益が出なくなり、2007年6月にはとうとう金融庁から業務改善命令が出る始末。2007年2月にはリップルウッドの最高経営責任者のティモシー・C・コリンズ(同行の取締役を辞任)も逃げ、わけの分からないファンドみたいな外資2社と預金保険機構及び整理回収機構が大株主である。日本の両機構は税金投入がかかっているのに役員を派遣していないのだろうか。
2009年4月25日には、どっちもどっちのあおぞら銀行と経営統合の報道までなされている。

 

単位:億円
新生銀行・連結
経常収益=売上高
経常利益
当期純利益
2008年3月期
5,935
112
601
2009年3月期
6,020
1,630
1,430

[ 2009年5月 9日 ]
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