アイコン もはや銀行ではない銀行、新東京銀行

どこの銀行・信金も相手にしてもらえず新東京銀行に一時的に救済されたものの、そのまま潰れていった企業の山。

政府の銀行支配が市場主義を取り入れてから、極端に弱くなり(護送船団の崩壊)、銀行は少しでも懸念・心配される企業への融資は全くしなくなった。例え融資をしても、その引き上げのエゲツなさには驚かされるほど。
国の行政の欠陥を石原都知事が東京都で補完しようと立ち上げたのが新東京銀行、しかし銀行業務など分かりようのない石原都知事、取り巻きや輩が都知事の思い入れを利用してとんでもない銀行にしてしまった。東京都版SFCGである。貸付方は両社とも同じで「企業であったらどこでも融資しますよ」と、しかし回収についての保全措置が新東京銀行は素人であった。SFCGは5人でも10人でも保証人を取り、破綻しても保証人から取り捲る(貸付先が破綻する前提に立って融資している)。新東京銀行にSFCGの回収力は全くなかった。
破綻状態の銀行を良くぞ国は破綻の烙印を押さず、潰さない。東京都を選挙区とする与謝野大臣にとって石原都知事が怖い、煩わしい、もしくは石原大臣に対する気兼ねか。

 百万円
営業収益
経常利益
当期利益
09年3月期第一四半期
1,891
-3,643
-3,722
10年3月期第一四半期
1,710
766
760
 
 
 
 
08年3月期実績
10,323
-14,910
-16,731
09年3月期実績
9,431
-12,079
-10,565
10年3月期予想
4,600
-700
-700
 
 
 
 
 百万円
総資産
株主資本
自己資本率
09年3月期
472,229
46,231
9.7%
10年3月第一四半期
485,844
47,940
9.8%

09/3期末の不良債権残高334億28百万円 総与信残高比16.75%  
09/6月末の不良債権残高315億92百万円 総与信残高比17.61%
以上でもとんでもない不良債権比率であるが、
 政府向け貸出金を除けば、09/3期末の不良債権比率 27.07%
            09/6月末の不良債権比率 27.20%
というから、全く話にならない。石原都政を喰い物にした輩や取り巻き連中がワンサカいた証である。銀行業務など分かろうはずがない石原都知事の脇の甘さでもある。

 

 同行の決算説明書では以上の通りであるが、決算書の科目では次の通りとなっている。
09/3月期の有価証券残2,245億35百万円、貸出金残1,684億32百万円 以上合計3,929億67百万円 ⇒これに対して引当金▲353億95百万円を計上。その結果の当期利益が▲105億65百万円の赤字であった。
しかし、3,929億67百万円の対象資産に対して10%未満の引当金では済まされないであろう。何故、有価証券の残高が前期末2,245億35百万円(引当前、政府向け貸出金が入っているのか?)もあるのか不思議でならない。
 

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[ 2009年8月11日 ]
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