アイコン 丹青社/破綻の噂を追う④

群雄割拠する店舗施設の内装業界、不動産ミニバブルにおける大型複合施設の工事発注形態に変化が見られる。不動産ファンドが仕掛けた物件が殆どであり、そうした開発では内装工事のコンセプト作りから建物本体・内装工事に至るまで商業施設開発コンサルタントが取り仕切る。

丹青社など大手内装会社にとって、大きなビジネスチャンスが損なわれるようになった。こうした施設に入居するテナントも、店舗内装会社の指定店を持っており、全体を取り仕切る仕事がメインになる。それでも図面段階から入れ儲かる仕事であった。
少し前まで、スーパーなど大手流通会社が、内装工事をゼネコンから外し、店舗内装会社に分離発注していた。しかし今ではゼネコンに全部発注するようになり、受注しても予算が非常に厳しくなり儲からなくなった。不景気で現場が少なくなり厳しさも増す。
丹青社はテナントの店舗工事を一つづつ積み上げる売上高ではなく、大型商業施設のこうした発注形態の変化は痛手である。歴史資料館など官庁工事もこうしたゼネコン傘下型になることも予想される。しかも美味しい箱物行政がなくなれば、同社に与える影響は大きい。

つづく

[ 2009年10月23日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
この記事を見た人は以下も見ています(丹青社、)
スポンサードリンク
スポンサードリンク