アイコン ドバイショック/デフォルト③/日本への影響/三菱重工・商事・鹿島・大林

ドバイの新鉄道交通システムのメトロ(全長52.1キロ、地下区間4.7キロ、全31駅)を2005年5月受注したのは、三菱商事はじめ重工・大林・鹿島・トルコ企業の5社JV。 
本年9月、メトロは軌道が約80%完成、駅舎10駅で見切り発車して開業した。 

ドバイ

ところが、このプロジェクトもタダモノではない。最終計画では邦貨7,200億円の超ビッグプロジェクト、しかしこの工事もまだ殆ど支払われていないとされる。
メトロ計画は、当初3,000億円でスタート、その後の変更について、ドバイ政府道路輸送局の総裁は「路線の延伸や駅の増設、デザインの変更などが原因」であるとして、ドバイ政府は全額を支払う意思がないことを既に述べている。しかも今ではドバイ政府はデフォルト状態に陥っており、回収は並大抵ではでさそうだ。
三菱重工も当初から、支払に不安があったため、契約金額の90%をカバーするファイナンス・アレンジが要求、ドバイ首長国の保証はつくと明記されていたため受注している。結果ドバイ政府がデフォルト状態ではどうしようもなかろう。
UAEでも産油国のアブダビ政府高官は、ドバイ政府の投資内容を見て、限定して支援すると述べており、こうしたインフラ整備資金の面倒を見てくれたらよいが、ドバイの鉄道総裁発言にもあるように大幅な債権カットが通達される恐れが非常に高い。産油国であるアブダビにしても国家プロジェクトを何本も走らせており、ドバイの面倒を見る必要も本来はない。


      三菱重工の受注当時の説明文
http://www.mhi.co.jp/machine/news/sec1/topics03.html

 

[ 2009年12月 8日 ]
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