アイコン ドバイショック/デフォルト④/砂漠の楼閣か

UAE(アラブ首長国連邦)は、それぞれのドン(部族長)が集まってできた連邦国家である。そのため1国として見なすことはできない。

特にドバイは、産油国ではなく、元々海上交通の要所として栄えた商業都市、産油国のような裕福さはない。ところが、世界の金融バブル下、「中東の金融センター」にするとして、オイルマネーや金融バブルマネーを世界から調達、全く新しく都市開発をしていた。
ところが、金融バブル崩壊、オイルも暴落した結果、開発資金が全く集まらなくなった。建築が中断した物件が多発、悪循環の中、今回のデフォルトに至った。
資金のない国が、借金で絢爛豪華なリゾート都市を作ろうとした。しかし借金する相手がなくなったら、一機にパンクした。日本ではバブルを経験しており、目に見えるものであった。
ドバイを再生するには向こう10年以上かかろう。
しかしその前に、いろいろな債務免除問題が生じる。その中に日本企業のメトログループや大成建設の債権がカットされるようではいたたまれない。
 
 韓国企業のサムスンは、ブルジュ・ドバイの建設に当たっており、今後支払問題が生じよう(日立も設備工事で入っている)が、他の韓国ゼネコンの現代・大宇などは既にドバイを撤退し、産油国で資金豊富なアブダビにシフトして建設に当たっており全く問題ないとしている。
 日本企業の場合、官庁工事が激減するなか、中東はどこでも産油国と間違え見境なしに受注していたようである。

なお、ドバイ首長は、アブダビのアル・ナヒヤン家とドバイのアル・マクトゥム家は、親族・血族関係で結ばれ同じルーツを持つ一つの家系。われわれは一つの国家と述べている。しかしアブダビ政府高官は、選別して支援するとしている。

 ドバイ

[ 2009年12月 9日 ]
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