大成建設/ボスポラス海峡横断トンネル貫通さす
大成建設は、トルコ共和国イスタンブール市に建設中のボスポラス海峡横断鉄道トンネル建設工事において、ヨーロッパ側トンネルの最終区間を掘削し、先に施工済みの海底トンネルへの接続を2月18日に完了した。
これにより、カズリチェシュメ駅から、ボスポラス海峡を挟んでアイリリクチェシュメの新駅までの13キロ558mがつながり、ヨーロッパ大陸とアジア大陸が1本の鉄道トンネルで結ばれた。
2月26日、現地での貫通記念セレモニーも行われ、トルコ共和国エルドアン首相をはじめ、多くの政府要人・関係者が出席し、盛大に貫通を祝った。
ボスポラス海峡横断トンネル構想は、オスマントルコ時代の1860年に設計図が描かれるなど、トルコ国民にとって夢のプロジェクトであった。従って、この工事は「トルコ国民150年の夢」とも呼ばれ、国民の関心が大変高い国家事業である。
現在ボスポラス海峡を横断する交通手段は、2本の道路橋とフェリーなどの船舶があるが、交通渋滞と環境への影響が長年の問題となっていた。
この鉄道が開通することで、人やモノの大量輸送が可能となり、トルコ共和国の更なる発展に役立つと期待されている。
今後、トンネル内の設備工事や軌道の敷設工事、駅舎建築工事などを行い、2013年10月の完成をめざし、施工していくとしている。
当トンネルの現場は以前テレビで放映されていたが、日本の建設技術をすごさを見させてもらった。
【工事概況】
発 注 者 トルコ共和国 運輸通信省・鉄道・港湾・空港建設総局(DLH)
施 工 大成建設JV
資金調達 国際協力機構(JICA)
・ 延長約13,558mの軌道及び付帯構造物の設計・施工
沈埋トンネル :1,387m
シールドトンネル:総延長18,720m(9,360m×2 複線)
山岳トンネル :シルケジ駅(プラットホーム等)、渡り線、非難連絡通路
開削駅舎 :イェニカプ駅、ウスクダル駅、シルケジ駅出入口
地上駅舎 :カズリチェシュメ駅
・ 駅舎建屋、設備・電気工事の設計・施工
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