アイコン 恐い夜、冬の海に魔物が棲む!

船転覆長崎港ふ頭用地造成工事(3工区)は着工が平成23年12月5日、完成が平成24年3月15日です。
その内、平成24年1月末までに、埋立を完成することと指示されている。理由は,国土交通省が隣接区域で(ー12M)岸壁工事を施工中であり、ふ頭用地造 成工事(3工区)の埋立は,その一部は同岸壁と一体であったり、接続していたり、又は上部工の作業用地として使用されるため、先行して完成する必要がある と思います。

ふ頭用地造成工事は、1工区及び2工区は平成23年5月~12月に施工されています。埋立工は長崎新幹線建設工事から発生する土石を、彼杵港(大村湾)からガット船で積込、潮流の速い針尾瀬戸(最大潮流9ノット)を、潮流の転流を見定めて(潮待)西海橋を通過、佐世保湾に出て、西海市西海町北沿岸沖合い、寺島水道(大島大橋)(最大潮流2、5ノット)を通り、同大瀬戸町、長崎市外海町沿岸の沖合いを経て、長崎港(小ケ倉柳)に入港、指定場所に投入するものであります。
航海距離は片道43マイルになります。
航行経路の周辺地形は複雑に出入りし、鋭く突き出た半島や鼻、岬などが多く、海洋には有人島は勿論,無人島や瀬(岩礁)等が数多く、水面下では死角になっており、不気味に存在して、魔物のように待ち構えています。

船転覆ガット船が航行している付近では、港湾漁港構造物、養殖や畜養施設等があり、定置網や刺し網等が張りめぐらされています。
さらに,昼夜間ともに引き網や釣り漁業等の漁業操業が行われています。船舶の往来は当然のことであり、航海に当っては,全く気の許せない航路です。
この繰り返し航海を連続して行います。
海難事故は大事故であり、多数の関係者の人命にかかわることが多く、損害は莫大であります。
これには、沈没、転覆、座礁、漂流、落水等があり、原因は

 

(1)船員の操縦ミス
(2)気象、海象に対する不注意
(3)天候の読み違え
(4)見張り不十分による他船、陸岸、岩礁、港湾構造物等への衝突
(5 )船員の操縦ミス
(6)法規や慣行の解釈ミス
等であります。
また、船長が海に出て最も恐れていることは、
(1)台風や季節風などによる急激な時化(海が荒れること)です。

(2)他船や岩礁、物体等との衝突や座礁事故です。
(常に動きや位置を確認することが必要で、夜間や霧のとき、より周りの見通しが悪いときに注意が必要です。)と言われています。
同工事(1~2工区)の施工業者はこの様なことを踏まえ、海難事故を未然に防止するために、安全管理を行っています。施工時期は,比較的気象、海象の影響を受けにくい、海の静穏な時期でありましたが、「夜の航海の恐さ」を知り、夜間航海は実施していません。当然のことです。
反面、同工事(3工区)施工業者の坂口工業は、季節風、北西風(あなじ)によって,海が荒れることから「冬の海には魔物が住む」と言われる状況下で、危険な夜間航海を行っています。
。通常は考えられません。考えられることは
(1)自己の失態によって1ケ月の工期の遅延を生じた。それをリカバリーするためか。
(2)1次下請業者が2次業者と便法的に傭船契約を結んでいるが、不適正価格で発注し、採算割れのため劣悪な条件での稼働になっているのではないでしょうか。
理由はどうであれ、「人命尊重」「安全第一」で施工しなければならないことは,言うまでもありません。1、2工区は安全を期して、ガット船1隻で2日の工程で、1回の投入に行っています。3工区はガット船1隻でほぼ1日の工程で、1回の投入を行っています
危険を伴うが能率はほぼ倍になり、コストはほぼ半分になります。県の発注単価は2、338円であります。
これは企業努力とは言えないでしょう。
安全管理はどうか?
発注単価はどうか?
下請業者に圧力がかかってないのか?
長崎県の行政力に期待いたします。

[ 2012年1月17日 ]
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