アイコン ソフトバンクの買収先 スプリント社の業績は良くない

ソフトバンクの株価はスプリント社買収にユースで9日3,015円の株価が、買収による業績悪化懸念で、大きく落ち込み、15日は2,268円まで買い叩かれた。16日は株式市場の地合いもよく、190円前後買い戻され、2,450円前後で推移している。
スプリント・ネクステル社は、2004年12月にスプリント社が、350億ドルでネクステル社を買収して誕生した。アメリカ国内ではベライゾン・ワイヤレ ス(ベライゾン・コミュニケーションズとボーダフォンの合弁)、AT&Tモビリティ(AT&T傘下)に続き三番手の規模の携帯電話事業者 である。

2011年8月における加入者は5,200万口、ベライゾンの1億600万口、AT&Tの9,900万口に続く。
  財務内容は、むちゃくちゃで、資本金が46,716百万ドルに対して、純資産は11,427百万ドルしかなく、資本金を大きく食い潰している状況である。
 
これを見ていると、買収資金借入金(1.5兆円)によるソフトバンクの財務内容の悪化だけではなく、連結業績利益も厳しいものになる。そうしたことから、ソフトバンクの株価が売り叩かれている根拠になっているようだ。
スプリント社の2011年12月期の円換算(78.5円換算)決算数値は、売上高:2兆6438億円、当期利益は▲2,268億円の赤字となっている。
ソフトバンクのこれまでの優位性は、アップルのiPhoneを取り扱っていたことにあり、これまで業績を伸ばしてきたが、auも取り扱い参加し、その優位性も崩れかかっている。また、ガラパゴスぞう亀のドコモもiPhoneの取り扱いを検討しており、これまでの日本での成長は期待できないものとなる。iPhoneの優位性もいつまで続くかも不明である。

これまで百戦錬磨の孫氏、孫氏は孫子、スプリント社買収でどういう戦略を打ち立てているのか。既に日本市場の魅力をなくしたのか。巨大市場のアメリカに次なるロマンを求めたのか。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり・・・
色は匂へど 散りぬるを・・・

 スプリント・ネクステル社の業績と純資産 単位:百万ドル
連結/百万ドル
2009年12月期
 2010年12月期
 2011年12月期
売上高
32,260
32,563
33,679
営業利益
-1,398
-595
108
当期純利益
-2,436
-3,465
-2,890
純資産
18,095
14,546
11,427
(資本金)
 
 
46,716
総資産
55,424
51,654
49,383
1株当り純資産(米ドル)
6.27
4.87
3.82
 
ソフトバンクの業績推移  単位:百万円
連結/百万円
2010年3月期
2011年3月期
2012年3月期
売上高
2,763,406
3,004,640
3,202,435
営業利益
465,871
629,163
675,283
経常利益
340,997
520,414
573,651
当期利益
96,716
189,712
313,752
総資産
4,462,875
4,655,725
4,899,705
自己資本
470,532
619,254
936,695
資本金
188,750
188,775
213,797
有利子負債
2,222,469
2,102,799
1,568,125
自己資本率
10.50%
13.30%
19.10%
EPS
89.39
175.28
285.78
BPS
434.74
572.14
852.69
 
[ 2012年10月16日 ]
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