アイコン 三菱重工/日本輸送機(ニチユ)にフォークリフト事業を譲渡 重工が親会社に

三菱重工と同社の持分法適用関連会社(20.01%の持株比率)であ る日本輸送機(以下、「ニチユ」)は、平成24年11月29日開催のそれぞれの取締役会決議を経て、平成25年4月1日を効力発生日として、三菱重工の フォークリフト事業を会社分割によりニチユが承継することに関し、29日付で基本合意書を締結したと発表した。

<事業分割・統合目的>
ニチユは、国内で初めてバッテリー式フォークリフトを開発したメーカーとして、主として日本国内とアジア圏において中小型のバッテリー式フォークリフトや物流システム等の製品を中心に事業を展開している。ニチユにとって最大の収益源であり売上高の88%を占める国内事業は今後大きな伸張が見通しにくい状況となり、同業他社との競争も激化の傾向にある。
成長が期待できる新興国市場を中心に海外事業を拡大していくためには、エンジン式フォークリフトを始めとする製品ラインナップの充実やコスト競争力の強化、販売ルートの拡大、オペレーション・技術開発力の強化等が喫緊の課題となっている。
両社が事業を統合することで、部分的な協業では実現できなかった商品ラインナップの充実、販売ルートの共通化・最適化、効率的且つ市場ニーズに即した製品開発、原材料の調達と生産の最適化、グループ全体での人員配置や設備投資の最適化等の効果が見込まれ、グローバルな競争力を強化することが可能となる。また、機動的かつ柔軟に対応できる組織構造に転換し、両社の開発技術の融合や新事業領域への展開を図り、今後一層の事業強化と成長分野への取り組みを加速し、フォークリフト事業で世界第三位グループとなる企業を構築し、グローバルなリーディングカンパニーを目指すとしている。

<親会社に三菱重工が>
三菱重工の事業分割とニチユへの事業統合は、ニチユが三菱重工に対して、株式を発行して清算し、三菱重工が今後ニチユの親会社となる。
三菱重工が分割譲渡するフォークリフト部門の売上高は1,140億43 百万円、資産165億78百万円、負債は2億83百万円。(ニチユの売上高は820億円)

対価:ニチユの普通株27,213,437株、A種種類株式32,274,744 株を三菱重工に発行。
三菱重工の議決権割合:36,613個(49.48%)(これまで9,400個(20.09%))
三菱重工はこれまでニチユを持分適用会社としていたが、今後は親会社となる。
GSユアサの議決権割合:4,701個((6.35%)、(これまで、個数変わらず(10.04%))
GSユアサは、10%を割り込み主要株主ではなくなる。
三菱重工は、一連の業務の見直しから、フォークリフト部門をニチユへ譲渡するものと思われる。それも親会社として、連結にもできることから、業績数値も膨らむ効果がある。
近い将来、ニチユは商号を三菱フォークリフトに変更することも考えられる。
 

[ 2012年11月30日 ]
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