森組/3月決算 減収減益 受注状況付き
同社は、当期の建設業界について、公共建設投資は大型補正予算により増加傾向にあるものの、技術者・技能 労働者の不足、労務費・資材の高騰などにより、工事採算の悪化懸念要因も多く存在し、収益環境は非常に不安定な状況が続いている。また、民間設備投資も回 復基調に復しているものの、受注競争は依然として非常に厳しい状況にある。このような状況下、1、「事業量を確実に確保する」、2、「原価圧縮を推進し、 収益性・価格競争力を向上する」、3、「首都圏の事業地盤を再構築する」、これら3つの中長期戦略を早期に実行することで、経営基盤を安定させ、持続的発 展の礎を築くことを基本方針として、新規顧客の開拓、チェック機能の強化によるコスト競争力の向上などの戦略を継続的に実行しているとしている。
今期については、建設業界の今後の見通しは、公共建設投資は大型補正予算による事業量の拡大が期待され、住宅着工戸数、民間非住宅建設投資についても、緩やかな回復基調で推移するものと予想される。しかし熾烈な受注競争状態に変化は無く、また、労務費や原材料価格の高騰等が工事採算に与える影響を考慮すると、非常に不安定且つ厳しい事業環境が今後も続くものと予測されるとしている。
同社は阪急グループから実質追い出されたが、現在は長谷工と資本業務提携し、長谷工は同社株の29.19%を有し筆頭株主となっている。長谷工からの工事受注が期待されている。また、阪急(持株9.02%で第2位)の仕事も優先的に引き続き受けることになっている。
同社は大阪ゼネコンであるが長谷工(もともと大阪)は首都圏での開発も多く、同社も首都圏を強化中である。
当期末の受注工事残高は、前期末の受注残より少なく、短期決戦の工事の受注努力が必要だろう。
連結/百万円
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売上高
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営業利益
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経常利益
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当期利益
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10年3月期
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29,040
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552
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411
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381
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11年3月期
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31,962
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444
|
291
|
469
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12年3月期
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34,955
|
450
|
325
|
312
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13年3月期
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29,880
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267
|
205
|
143
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13年期/12年期比
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85.5%
|
59.3%
|
63.1%
|
45.8%
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14年3月期予想
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33,000
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510
|
400
|
330
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14期予想/13期比
|
110.4%
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191.0%
|
195.1%
|
230.8%
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2013年3月期における受注状況と受注残高(前期比較)
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平成24年3月期
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平成25年3月期
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受注高/百万円
|
受注高/百万円
|
増減率
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土木
|
官庁工事
|
7,894
|
12,819
|
62.4%
|
民間工事
|
785
|
1,148
|
46%
|
|
合計
|
8,679
|
13,967
|
60.9%
|
|
建築
|
官庁工事
|
280
|
913
|
225.9%
|
民間工事
|
18,800
|
12,598
|
-33.0%
|
|
合計
|
19,080
|
13,511
|
-29.2%
|
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官・民・海・別
|
官庁工事計
|
8,174
|
13,732
|
68.0%
|
民間工事計
|
19,585
|
13,747
|
-29.8%
|
|
国内受注計
|
27,759
|
27,479
|
-1.0%
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海外土木
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海外建築
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海外受注計
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不動産事業
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|
その他
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受注総合計
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2012年と2013年3月期末受注繰越高(残高)
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受注残高
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土木
|
15,153
|
16,540
|
9.1
|
建築
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15,202
|
12,153
|
-20.1
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海外
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|
不動産事業
|
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受注残高合計
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30,355
|
28,693
|
-5.5%
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