アイコン 台湾勢の5月 鴻海、エイサー、広達電脳、UMC、TSMC 貿易収支

台湾経済部は9日、財政部の統計に基づき、今年5月の輸出額が263億4,000万米ドルだったと発表した。5月としては2011年に次ぐ過去2番目の多さであった。
輸入額は218億9,000万米ドルで、貿易黒字は前年同月比91.7%増の44億6,000万米ドルだった。
輸出額を仕向け地別で見ると、中国大陸と香港が前年同月比で3.4%増え、米国が▲0.8%減、欧州が▲11.5%減少した。

製品別では、割合が最も高い電子製品が同4.0%増加した。増加幅が最大だったのは鉱物で同21.8%増。一方、減少したのは基本金属およびその製品、プラスチックおよびその製品で、それぞれ▲4.9%、▲1.4%減少した。
  電子製品の中国向け輸出が活況のようであるが「 GALAXY」と「ATIV」の販売が好調なことから組立基地である中国工場への輸出が拡大しているのだろうか? それとも現在開催されている新製品発表があるはずのアップルのWWDC、廉価版iPhoneなのかMacBookのAirのRetina新モデル生産(鴻海による中国での組立)なのか? それにしても鴻海の1~5月の売上高減少は気になるところだ。

<鴻海精密工業>
台湾の電子機器受託製造大手、鴻海精密工業 が10日発表した5月の売上高は、前年同月比2.1%増の3,004億7,000万台湾ドル(101億1,000万米ドル、約98百億円/97円)だった。
1~5月の売上高は1兆4,012億台湾ドル(約4兆62百億円/3.3円)、前年同期間比▲12.6%減少した。アップル減なのだろうか?

<エイサー>
台湾のパソコン大手エイサー が10日発表した5月の売上高は、前年同月比▲19.2%減の263億1,000万台湾ドル(8億8,532万米ドル、約867億円)だった。
1~5月の売上高は1,438億9,000万台湾ドル(約4,748億円)で、前年同期間比▲18.9%減少した。
パソコンは世界で売れておらず、その影響を受けた。

<広達電脳>
世界最大手のノート型パソコン(PC)受託メーカー、台湾の広達電脳 が10日発表した5月
の売上高は、前年同月比▲14.2%減少して610億台湾ドル(約2,010億円)だった。
1~5月の売上高は3,198億台湾ドル(約1兆553億円)で、前年同期間比▲18.9%減少した。
  パソコン向けは厳しい。

<連華電子(UMC)>
半導体受託生産世界2位である台湾の聯華電子(UMC) が10日発表した5月の売上高は、前年同月比5.18%増の108億6,000万台湾ドル(約358億円)だった。
1~5月の売上高は前年同期間比4.17%増の489億3,000万台湾ドル(約1,614億円)でった。
  半導体はスマホなどが牽引して堅調である。

<台湾積体電路製造(TSMC)>
ファウンドリー(半導体の受託製造)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)  が10日発表し た2013年5月の売上高は前年同月比17.2%増の517億9,000万台湾ドル(約1,709億円)だった。
1~5月の売上高は前年同期間比23.3%増の2,346億1,000万台湾ドル(約7,742億円)だった。


今やスマホやタブレット関連製造企業は、サムスンとアップルの両社が世界の圧倒的シェアを有しているが、需要者のニーズに合わせ次世代型、普及型など多様な品種が必要となっている。そのため、自社のサプライチェーンでは間に合わなくなってきており、一方の取引先へ発注する事態に至っている。
 しかし、アップルも売れ過ぎたら、劣悪労働環境とか低賃金とかで叩かれる。しかし、サムスンへのこうした問題追求はない。

[ 2013年6月11日 ]
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