アイコン タイ インラック首相兄妹愛からの恩赦法で退陣へ デモ勢力勝利宣言

タイのインラック首相は2日、バンコクの国家警察本部で記者団の質問に 答え、省庁占拠を続ける反政府デモ隊に対話を呼びかけたうえで、「権力にしがみつくことはしない。平和のため、国民の過半数が求めることなら何でもする」 と語って、退陣や解散・総選挙で混乱収拾を図る可能性に初めて言及した。

<反政府勢力が3日勝利宣言>

タイで首相府などに突入しようとしていた反政府デモ隊は3日午前、目的は達成されたとして「勝利宣言」をした。
首相府や近接する首都圏警察本部周辺では、前日までデモ隊と警官隊との間で投石や催涙弾の応酬が続いていたが、一転して暴力は止まった。
12月5日の国王誕生日を前にインラック政権は、退陣か解散かを打ち出すものと見られる。

インラック首相は、実兄のタクシン元首相(不正蓄財で犯罪者となっている)が、帰国したいのに檻に収監されることから帰国できない兄を思い、選挙公約にも違反して、タクシン元首相が帰国できるように恩赦法制定に動いた。
インラック政権は、恩赦法が下院議員で可決されたものの、上院議員で否決され、法案を撤回した。こうした動きに、民主党の元副首相であったステープ氏が先頭に立ち、反政府デモを展開、死傷者が出るに至っていた。
インラック政権は、ステープ氏に対し、逮捕状を出しているが、その後、インラック首相と直接会談するなど、日本では考えられないタイ国事情である。

これ以上激しくなれば、日本からの多くの進出企業にも大きな影響が出ることから、いい頃合の収拾であろう。

ステープ氏は、先の民主党アシピット政権時代に副首相に、また、当時、治安維持部隊最高責任者でもあった。
今回のデモでは、一時アメリカ大使館を包囲するなど、タクシンとの関係を維持するアメリカにも矛先が向かっていた。

[ 2013年12月 3日 ]
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