アイコン 百度(バイドゥ)の日本語入力ソフトはスパイウェアだった「楽しい日本語入力」

問題の無料日本語入力ソフト「Baidu IME」(PC用)、「Simeji」(スマホ用)。
中国最大手の検索サイト「百度(バイドゥ)」が、PCやスマホなどに提供する日本語入力ソフトが、パソコンに打ち込まれたほぼすべての情報を、利用者に無断で外部に送信していたことが分かったとNHKが26日報じた。
セキュリティー会社のネットエージェントなどが分析したところは、実際には国内にある百度のサーバーに情報を送信していることが分かり、機密情報が漏えいするおそれもあるとして、利用には注意が必要だと指摘している。

アメリカのグーグルに次いで世界2位の検索サイト、中国の「百度」は、4年前から「Baidu IME(バイドゥ・アイエムイー)」という日本語の入力ソフトを無償で提供していて、一昨年までに180万回ダウンロードされるなど、利用が広がっている。このソフトは、初期設定ではパソコンの情報を外部に送信しないと表示しているが、サーバーに情報を送信しており、利用者がパソコンで打ち込んだほぼすべての情報がスパイされていた。

また、百度がスマートフォン向けに提供している「Simeji(シメジ)」という人気の日本語入力ソフトも、情報の送信を行っていることが確認されている。
こうした入力ソフトは、グーグルや日本のジャストシステムなども提供しているが、情報を外部に送るのは利用者が許可した場合だけで、具体的な内容は分からないようにしている。

これについて百度の日本法人は、情報を送信し、一定期間保存していることを認めたうえで、「ネットを使って変換の候補を表示したり、変換の精度を向上させるために利用している。説明が不十分な点は、利用者が安心できるよう分かりやすく改善していきたい」と話しているという。

調査に当たったネットエージェントは、「入力情報とパソコンのIDを一緒に送信していることから、利用者のことを詳しく分析することができてしまう。企業の機密情報などが漏れるおそれもあり、利用する際には注意が必要だ」と話しているという。

グーグルは、初期設定のままでは送信しないようにしていて、利用者から同意が得られた場合でも、具体的な入力内容が分からない、文字数などの情報だけを送信しているという。
また、ジャストシステムも、初期設定では入力情報を送信しない仕組みで、ネットを使って変換するサービスなどを利用者が同意して利用した場合、入力情報の一部を送信するという。ただ、企業の利用者にはこうしたサービスを提供しておらず、入力情報は一切送信していないという。

これらに対して、百度が提供する「Baidu IME」と「Simeji」は、初期設定で、ほぼすべての入力情報を送信する仕組みになっている。
百度の「Baidu IME」は、ネット上で、別のフリーソフトとセットで提供されているほか、一部のパソコンには初めからインストールされているという。

[ 2013年12月26日 ]
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