アイコン 彷徨えるSONY

半導体を主力事業の一つにしていた電機業界は、三菱・NEC・日立などは、韓国・台湾勢の台頭に一早く逃げ出し、家電もTVの自 社製造をやめるか大幅縮小させた。しかし、世界の趨勢に逆行してガラパゴス状態のプラズマTVに固執し過ぎたパナソニックは、遅きを失して完全撤退、生き 残りの模索が続いている。

また、ソニーもパナソニック同様、剣が峰に立たされている。

<携帯電話> 
ソニーは、フィーチャーフォン時代、エリクソンと共同して世界市場を拡大させたものの、ノキアの市場席捲を前にエリクソンと決別して携帯電話の立て直しに入った。しかし、スマートフォンの登場により大きく出遅れ、後発となり新鮮味もなく、世界市場ではランクインもできない状態に陥っている。ドコモもiPhoneを扱いだしており、いつまで面倒を見るかわからなくなっている。
 同社は世界第3位の携帯電話メーカーになるとまだ夢見ているが、サムスンとアップルの開発に投じる巨額資金の前に、すでにアイデアデザインをなくしたSONYに勝ち目は見当たらない。下からは猛烈な勢いで中国勢が安物を武器に台頭し、中国ではサムスンすらすでに脅かす存在となっている。
今後、拡大が見込まれるウェアラブル市場にしても、サムスンよりソニーが腕時計型を先行して販売したにもかかわらず、世界のニュース市場の取り上げ度合いがまったく異なり、すでにサムスンが大きくリードしている。
この領域では、すでにアップルとサムスンの製品しかニュース性さえなくなっている。

<パソコン>
パソコン事業も主力のVAIOは外部デザインに懲り中身の斬新性はなくなり、DELL等の安物パソコンに市場を駆逐されてしまった。また、スマートフォンの延長線上に開発されたタブレット端末の台頭に、世界でパソコン販売は大幅に落ち込み大苦戦、そうした中、4月XPサービス終了でパソコンが売れる時期になってパソコン事業を売却すると発表、発表タイミングからしても同社のチグハグさを物語っている。

<カメラ>
カメラもビデオも今やスマートフォンの高機能化により淘汰されようとしており、市場の売上高は激減している。

<テレビ>
TV事業では、シャープ同様、国がお膳立てした地デジに浮かれ、その間、世界では韓国勢が台頭し、気づいた時には2番煎じ、3番煎じに甘んじる事態に陥っていた。国内では地デジ効果の反動は未曾有なものとなり、シャープを危機に陥らせ、ソニーも大苦戦している。4K-TVでやっと米国で陽の目を見ようとしたが、遅れて登場させたサムスンが大規模CMにより拡販したことによりその勢いは沈没、市場占有率も後退してしまった。SONYというブランド神話は、すでに原発の安全神話同様無残に崩壊している。
当事業は、企業再建に向け分社化を発表した。

<ゲーム機> 
ゲーム機もスマホ登場に押され、特に日本ではSNSゲームや課金ゲームにのぼせたゲーマーたちに市場を占領され大苦戦、欧州でも経済低迷の深刻化し、低迷したままである。
こうした状況に腹いせからか新型機「PS4」に至っては米国での販売を先行させ、日本のゲーマーを失望=離反させ、4ヶ月も遅れて販売するという姑息の手段をとっている。

<EMS>
 もう、ソニーもIBMのようにハード部門から撤退し、ソフト部門に経営資源を集中させるのが賢明かもしれない。まだ未練があるのかCMOSセンサーでは工場を新たに増設するという。半導体CMOSセンサーも含めハードに固執したとしても、せめて、アップルのようなEMS生産に移行する方策が必要な時期になっているのかもしれないが・・・。

ソニー 平井
図は朝鮮紙が「技術のソニー、没落の原因」の表題記事に掲載されていた分

[ 2014年2月17日 ]
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