アイコン 不明のマレーシア機を探せ(4) 傍受:今回は理解範囲の地点 8日には発信不能に

前回(3)で、不明のマレーシア機は2時15分頃、マ ラッカ海峡上空を飛行しており、エンジン通信停止の8時11分(旅客機エンジンメーカーのロールスロイス社)までの約6時間(6H×900k=最大 5,400k)に、パース南西2,500k地点までは、それ以上のスピードを出さない限り飛べず、また、オーストラリアが当初発表した20日までの12日 間にかなり西から東に移動しており、さらに西へ飛行して着水していたことになる。

また、海流の流れの関係で、当2,500kポイントからさらに東へ1,200k(18日撮影写真、海流速度時速5k×24H×10日間)の飛んだことになる。B777-200の巡航速度=最高時速900kとして不可能。
マラッカ海峡上空からパース南西2,500kポイントまで約6,000キロある。さらに1,200キロ東なら7,000キロ以上飛び続けたことになる。飛行時間と速度からもう不可能だ。
(ただ、英インマルサット社は、飛行機は6時間以上飛び続け、あくまで豪パース南西2500キロ地点あたりまで飛んでいたとしている)

<ブラックボックスの受信、今度は2ヶ所で傍受と>
新華社は6日、中国の巡視船「海巡01」が4日と5日に2回、南緯25度:東経101度(X地点)に近いインド洋南部(オーストラリア中部西方)の海域で、ブラックボックス探査装置を通じて37.5kHzのパルス信号(ブラックボックスの発信信号と同じ周波数)を受信した。不明旅客機との関連性については、詳しい分析を待たなければならないと報じた。また、オーストラリアの共同機関コーディネーション・センター(JACC)の責任者アンガス・ヒューストン氏は6日に「中国の巡視船『海巡01』が探知した不明マレーシア機から発信された可能性の高い信号以外に、オーストラリア側も別地域でもう1つの信号を探知した。捜索救助活動に当たっている国々はこの2つの地域で更なる捜索を行っている」と報じている。
もうここまでくれば、豪首相発表、英インマルサット社の調査内容発表、別場所でも受信と発表と撹乱戦術なのかわけがわからないようになってくる。
さりとて、時間だけが過ぎてゆく。8日にはブラックボックスの発信も電池が切れ無くなるという。

<経 過>
エンジン稼動中に発せられる信号が3月8日8時11分に途絶えたとロールスロイスが有する情報(米国を通じ)をマレーシア政府が発表していたが、8時11分に停止を前提にするならば、パース南西2500キロ地点まで飛行するのは困難と、これまで3回に渡り説明してきた。しかし、今回の中国巡視船の受信が、不明マレーシア機の可能性を検証する場合、その可能性はかなり高くなる。

豪パースからX地点までは約1,650キロ、パースから北へ800キロ以上北方のカー
ナーポン(シャーク湾)からは、西方へ850キロ地点となる。
マレーシア軍部が、アンダマン海のニコバル諸島で当該飛行機がレーダーから消えた地点を仮に北緯10度:東経93度の地点(Y地点)とするならば、X地点との距離は約4100キロとなる。

2時15分頃までマレーシア軍のレーダーが捉えており、エンジン停止の8時11分までの約6時間、上空1万メートルを飛行していたら巡航速度900キロとして5400キロとなる。ただ、低空を飛行していたら飛行速度700キロと仮定して4200キロとなる。

X地点に飛行機があると仮定するならば、海流により流された距離を算出する必要がある。

<海流>
本海流は西から東に流れ時速5キロとして、海流時速5キロ×24時間×29日間=3,480キロ流されたことになる。海流は一般的に、深さ数百メートルから1000メートルを流れている。南赤道海流が東から西へ流れ、モザンビーク海流へ連なり南下、南インド海流(西かに東へ)に至り、西オーストにリア海流に変わり北上して、南赤道海流に至るという赤道の南部分で時計と反対回りに、南インド洋を循環している。
南インド海流の南緯40度付近から南は、西から東に流れる南極海流が流れており、殆ど西オーストラリア海流には乗らない(西オーストラリアの最南端は南緯35度)

<表層循環流>
ただ、表層循環流が、ニューギニア・オーストラリア北部からオーストラリア大陸南西方向のインド洋・アフリカ南端へ向け、海流の本流とは逆に流れている。
 
オーストラリア西方沖は、2つの海流の流れから、浮遊物の移動スピードは半減されるものと思われる。
 その仮定に基づけば、約1700キロ移動したことになる。
 
<まとめ>
Y地点(アンダマン海、北緯10度:東経93度付近)
X地点(中国受信地、南緯25度:東経101度付近)
Z地点、衛星による浮遊物発見地(豪パース南西2500キロ地点、南緯44度:東経90度付近)

Y地点からX地点=約4,100キロ
X地点からZ地点=約2,300キロ
Y地点からZ地点=約6,000キロ

飛行時間6時間(アンダマン海からエンジン稼動の通信停止時間8時11分まで)
飛行機速度 高度1万メートル上空巡航速度900キロ~低空の場合速度700キロ
飛行距離5400キロ~4200キロ
海流の関係から1700キロ南西へ着水して流されたと仮定、パース西方域(南緯33度)が限度であり、パース南西方向2500キロポイント(南緯44度)は無理となる。

また、殆ど流されなかったと仮定したら、時速700キロで飛行していた場合、中国のブラックボックスの受信地と合致する。

<豪政府の情報は誰が発表させたのか>
ただ、オーストラリアが発表していたパース南西2500キロポイントでの不明機の残骸?発表は、前回(3)で証明したように不可能に近いフライト距離であった。
それを追認する形で、英国の衛星会社が、別の通信手段でオーストラリアが発表していた捜索区域まで飛行していたと次のように発表していた。マレーシアのナジブ首相は3月24日、同機から人工衛星に送信され続けていた信号のデータを英国の衛星企業インマルサットと英航空事故調査機関が解析した結果、インド洋南部で信号が途絶えていたことが分かったとあくまでオーストラリアの捜索地域に落ちた可能性を指摘している。いろいろ信号や調査方法があるもんだ。
オーストラリア捜索域の残骸と思われる漂流物が、中国やアメリカなどの衛星で発見されたが、いずれも東経90度、南緯44度(Z地点)付近であり、オーストラリアのパースから南西方向へ2500キロ内外離れた地域であった。(南インド洋の豪パース南西2500キロ区域の荒れ狂う海域を、誰が捜索担当地域に指定したのであろうか)

Z地域は、南極海流が西から東へ流れ、海も常に荒れ狂う場所であり、漂流物も多いことで知られている。

<報道が途絶えた目撃証言>
最後まで気になるのは3月18日の報道で、3月8日にモルディブ共和国首都マレから南南西約180kに位置するクダフバドゥ(Kuda Huvadhoo、South Nilandu環礁の南端)島の住民が8日午前6時15分頃、上空を低空で飛行する大型機を目撃したと伝えたニュースサイト「ハビール(Haveeru)」の 報道である。同島では、南方のアッドゥ方面(モルディブ最南端の環礁(空港あり)に飛行していたと報じられていたが、アッドゥからさらに南方に英インド領の諸島があり、米空軍が基地を構えている。

この目撃報道を打ち消すかのように3月20日、オーストラリアの首相から、西オーストラリアのパース南西2500キロ海域で浮遊物発見の報道がなされ、その後、クダフバドゥの目撃報道はまったくなされなくなった。

着水が南緯35度までなら南インド海流に乗り東へ流れ、中国の受信地に至る可能性はある。
また、米軍は別にしても米国から、何故、着水地点の詳細な情報が、政府機関や民間会社を経由してでも報告されないのだろうか。衛星写真なら浮遊物が、山と出てくる場所である。
三井商船のコンテナ船
2013年6月インド洋で真二つに割れ沈没した三井商船のコンテナ船(三菱重工長崎造船所製で2007年に就航したコンテナ船)のように、いろいろな船のコンテナなどが漂流したり、コンテナ中身が浮遊している可能性は高い。

<海流>
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[ 2014年4月 7日 ]
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