ソニー 旧本社に次ぎ現本社土地も売却 グループ内のソニー生命へ売却で資金調達
ソニーは28日、東京都港区港南1丁目の本社の土地を子会社のソ ニー生命保険に売却すると発表した。本社地の土地は約1万8千㎡あり、売却額は528億円。業績が悪化しているソニーは保有資産の見直しを急ピッチで進め ており、創業の地である御殿山地区の旧本社ビルなどもすでに売却している。
本社の土地の面積は1万8165平方メートルで、9月に売却を完了する予定。建物は、ソニー生命が2006年に建設し、保有していた。
グループ内での取り引きであるため、15年3月期連結決算に与える影響はほとんどない。
ソニーは、テレビの販売不振などが続き、今年度も2年連続の最終赤字となる見通しになっている。約1350億円の費用をかけ、国内外で約5000人を削減するなどの経営合理化策を実施する計画を打ち出している。
不振の原因は、保険などの金融や映画・音楽といった好調なグループ会社と異なり、電機部門を担当するソニー中核の単体は低迷が続き、連結業績の足を大きく引っ張っている。
今回の売却によって得る資金は、企業体質の強化に向け、中長期的な視点で活用する予定。
ソニーは、昔は現在のグーグルのような社風であったろうが、オーナー亡き後、段々と組織がサラリーマン化し、硬直化、経営数値を追うばかりに本業を忘れ、多角化へヒト、モノ、カネを注ぎ込み、開発部隊が自由に開発させてもらえず、死滅の道を歩んできた。その結果、アメリカ本社ビル、旧本社ビルに次ぐ現本社土地の売却に至った。まだ少しの余力があるならば、世界から第一線級の開発部隊を集めることだ。しかし、その統率する力ももはやなかろう。
同社の国内外の従業員は140,900人おり、事業内容業績から、まだ3割超多いと見る。
決算期
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10年3月期
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11年3月期
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12年3月期
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13年3月期
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14年3月期
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売上高
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7,213,998
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7,181,273
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6,493,212
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6,800,851
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7,767,266
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営業利益
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31,772
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199,821
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-67,275
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230,100
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26,495
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経常利益
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26,912
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205,013
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-83,186
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245,681
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25,741
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当期利益
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-41,802
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-259,585
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-456,660
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43,034
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-128,369
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総資産
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13,295,667
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14,206,292
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15,333,720
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自己資本
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2,028,891
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2,197,766
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2,258,137
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資本金
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630,923
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630,923
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646,654
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有利子負債
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1,172,587
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1,182,610
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1,294,402
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自己資本率
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15.30%
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15.50%
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14.70%
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