プレミアムなしのキリン一人負け サントリー業界首位 アサヒ・サッポロも増益 中間決算
大手ビールメーカー4社の今年6月の中間決算は、「サントリー」、「アサヒ」、「サッポロ」の3社が価格の高いプレミアムビールの販売好調で増益となった一方、この分野で商品の投入が少なかった「キリン」が減益と明暗が分けた。
キリンの経営陣は、消費者を相手にしながら柔軟性がなく、単細胞の脳味噌により海外展開ばかりに意識が向かい、足下が見えなくなっていることが実証したまで。なんと半期ながら、連結売上高でサントリーに追い抜かれてしまった。
2014年12月通期売上高予想でもサントリーは、前期比19.6%増の2兆44百億円、一方、キリンは同比0.2%増の2兆26百億円とサントリーはアメリカのビーム社買収効果もあり、売上高が逆転し業界首位に躍り出る。
た だ、サントリーの場合、中間期で見る総資産が、ビーム社買収により、前年同期より1兆81百億円増加して4兆18百万円となっており、自己資本は前期とほ ぼ変わらず1兆3百億円で自己資本率18.0%と前期の32.3%から大幅に減じている。なお、キリンの中間期の自己資本は1兆30百万円で同率は 38.7%と磐石である。
各社の営業利益は、
1、「ザ・プレミアム・モルツ」の「サントリーホールディングス」が前年同期比32.2%増の644億円、
2、「ドライプレミアム」の「アサヒグループホールディングス」が18.3%増の436億円
3、「エビスビール」で業界に先駆した「サッポロプレミアムノンアルコール」まで出しているものの「極ZERO」の酒税問題を抱えた「サッポロホールディングス」でさえ114.2%増の10億円と増益だった。なお、通期では、酒税問題の追徴課税で116億円を特損計上し、当初予想の純利益50億円の黒字から、一転して▲20億円の赤字を予想している。税当局が気持ちを込めてくれたら、赤字幅は縮小から若干の黒字も予想されるが適わぬことだろう。
4、6月11日やっと「一番搾り プレミアム」の瓶を販売開始した「キリンホールディングス」だけは▲16.8%減の502億円と減益となった。
ほとんど、中間期の業績に貢献していない。それに、まだ一番搾りプレミアムの缶は未発売だ。
サントリー
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||||
連結/百万円
|
売上高
|
営業利益
|
経常利益
|
当期利益
|
13年12月期Q2
|
939,753
|
48,728
|
46,271
|
29,556
|
14年12月期Q2
|
1,108,931
|
64,401
|
62,481
|
17,199
|
14Q2/13Q2
|
18.0%
|
32.2%
|
35.0%
|
-41.8%
|
アサヒ
|
||||
13年12月期Q2
|
780,746
|
36,911
|
34,754
|
15,422
|
14年12月期Q2
|
811,269
|
43,671
|
41,361
|
19,360
|
14Q2/13Q2
|
3.9%
|
18.3%
|
19.0%
|
25.5%
|
サッポロ
|
||||
13年12月期Q2
|
231,225
|
470
|
335
|
189
|
14年12月期Q2
|
239,862
|
1,007
|
272
|
-10,928
|
14Q2/13Q2
|
3.7%
|
114.3%
|
-18.8%
|
|
キリン
|
||||
13年12月期Q2
|
1,096,214
|
60,416
|
55,714
|
59,668
|
14年12月期Q2
|
1,056,276
|
50,251
|
45,107
|
14,043
|
14Q2/13Q2
|
-3.6%
|
-16.8%
|
-19.0%
|
-76.5%
|


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