アイコン ATR72型機の墜落事故  エンジンはプラット・アンド・ホイットニー・カナダ製

大惨事となった台湾復興航空のATR72型機、墜落原因はエンジン故障にあるが、
ATR72型機に搭載されていたエンジンは、航空機エンジン専門メーカーのプラット・アンド・ホイットニー・カナダ(PWC)製のPW100シリーズのPW124B型エンジンもしくはPW127型エンジン。
PW124B型は、1988年に認証取得 最大連続定格 2522eshp (1881kW)で、PW123またはPW127へ換装可能とされている。

これまでの実績からエンジンに問題はないようであるが、エンジンが故障したことだけは間違いない。

<エンジン停止は、エンジン問題か制御装置に問題>
エンジン停止のフレームアウトは、連続して燃焼すべきエンジンの燃焼室内の炎が消えてしまうことにより、エンジンが停止する現象。これにより、排気ガス温度計や回転計などのエンジン計器の値が急激に下がり、エンジン駆動のための発電機や油圧ポンプも停止した状態。
エンジン制御装置や燃料ポンプなどの故障が主な原因となる。

ATR72型機は昨年就航したばかりだが、1月下旬に2基あるうちのエンジン1基を取り替えたとされる。
エンジンを取り替えるというのは、それなりの問題があったと思われる。

その問題と今回墜落する際の操縦士の「エンジンが故障した」という叫びとなんらか関係しているようでならない。

PW124Bエンジンは1988年に認証取得したエンジンで、多くの実績があるエンジンであるが、常に改善され、部材などの品質も変更されていると思われ、そうした改善がATR72型機のエンジンに問題を生じさせなかったのか、取り替えたエンジンの問題を含め、国際機関での調査が必要かと思われる。

PW127エンジンは1992年~2007年にかけ7種類の派生型エンジンを含め8種のエンジンが認証を取得している。2007年認証取得したPW127Mエンジンは最大連続定格 2619eshp (1953kW)となっている。

また、PW124型エンジンは、PW127型エンジンと換装できるとされるが、1月交換した際に、同一のエンジンが付け替えられたのか、それとも127型エンジンにしても8種あり、そのうちの異なるエンジンが換装して取り付けられ、各種制御機能に影響を与えた可能性もある。

まず、交換したエンジンの不具合を検証する必要があると思われる。交換に至るようなエンジントラブルの不具合を調べた結果、各種制御機器の方に問題が以前からあった可能性も捨てきれない。
プラット・アンド・ホイットニー・カナダ(PWC)は、カナダにある航空機エンジンメーカーであるが、アメリカの航空機用エンジンメーカーであるプラット・アンド・ホイットニー(P&W)の子会社、P&Wもまた本体であるユナイテッド・テクノロジーズの一部門。
P&W本社が大型機のエンジンなどの製造を担当しているのに対し、PWCは小型機・ヘリコプターや、補助動力装置専門の航空機エンジンメーカーである。

PW127B型エンジン
PW127B型エンジン

 

[ 2015年2月 6日 ]
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