アイコン 絆創膏型人工皮膚 佐賀大青木茂久准教授・祐徳薬品ら

佐賀大学などの研究チームが絆創膏型の人工皮膚を共同開発した。重度のやけどなどの応急処置として簡単に貼ることができ、皮膚の損傷による激しい脱水症状や感染症の危険を抑えながら、傷痕が目立たないように治せるという。
共同開発に携わった祐徳薬品工業(佐賀県鹿島市)が、2022年をめどに医療用として実用化を目指しており、“佐賀発”の再生医療技術として期待される。

人工皮膚の素材は、国立研究開発法人・農業生物資源研究所(茨城県)が開発した高密度コラーゲン繊維「アテロコラーゲンビトリゲル膜」。ブタ由来の成分だが、生成の段階で拒否反応を引き起こす原因物質を除去している。

 佐賀大医学部病因病態科学講座の青木茂久准教授が、損傷した皮膚に外部の刺激や有害物質を防御する「バリアー機能」を回復するコラーゲンを供給する素材として着目。祐徳薬品工業が販売する医療用粘着テープとの3層構造にすることで、ばんそうこうのように簡単に貼れるようにした。

やけどなどによる広範囲な皮膚損傷の治療は、正常な部分の皮膚を採取して培養し、移植する方法が一般的。しかし、培養には10~20日間かかり、その間は感染症を防ぐためにガーゼを当てるが、交換の際に激痛が伴うなど、患者の負担も少なくなかった。

 絆創膏型の人工皮膚は、負傷した日から回復を促すコラーゲンを供給でき、培養皮膚移植の際にも、傷口に張り付くガーゼと違って、はがす痛みが少ない。マウス実験では、自然治癒よりも傷口の治りが早く、傷が隆起してできるケロイドも少ない結果も出ている。

 長期保存が可能なため、実用化されれば、高度な医療機関に限られていた重度のやけどなどの応急処置が、救急拠点などで可能になる。
青木准教授は「本格的な皮膚移植の“つなぎ”として有効で、傷口がきれいに治るなど可能性が広がる」と話す。
以上、報道参照

[ 2015年6月15日 ]
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