アイコン 天津大爆発 劇物シアン化ナトリウム700トン保管 認可量の数十倍

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天津爆発天津市の当局は爆発現場の倉庫に保管されていた毒物のシアン化ナトリウムが約700トンに上ると発表、大惨事の背景には危険物が認められた量の数十倍を保管、杜撰な管理があったのではないかという見方が広がっている。
現場周辺の水たまりなどからシアン化合物が検出されており、シアン化ナトリウムは水に溶けやすく、酸と反応すると有毒で引火しやすい青酸ガスが発生する性質を持っている。
5日たった17日午前中も、小規模な爆発が起きていると報じられている。
今 回の爆発では、すでに検察当局が、職務怠慢などの犯罪行為がなかったかどうかの捜査を開始しており、危険物の杜撰な管理や、それを見逃した行政と企業との 癒着が大惨事の背景にあったのではないかという見方も広がっている。シアン化ナトリウム保管許可期限も昨年10月に切れていたとの情報も報じられている。

<猛毒のシアン化ナトリウム>
シアン化ナトリウム=青酸ナトリウム=青酸ソーダはそのままでも経口致死量200~300 mg/人 (=0.2~0.3g)。
シアン化ナトリウムは水に溶けやすく、酸と反応すると有毒で引火しやすい青酸ガス=シアン化水素が発生、沸点が常温付近のため、気温が低いと液状、高いときは気体になり爆発する。
シアン化水素=青酸ガスは殺虫剤のほか、化学兵器(血液剤)に使用する猛毒。
青酸ガスの致死量は、270ppm~5000ppmまで人によって幅が広い(PPMは100万分のいくらであるかという割合を示す数値。主に濃度を表す)。
シアン化ナトリウムは、日本でも鍍金や精錬用に年間約3万トン生産されているという。
爆発した天津の化学物質用倉庫には、引火性が非常に強いトルエン、クロロホルム、エチレンオキシド、シアン化ナトリウムなどが保管されていた。

<化学物質の何がどこに保管されていたかの基本情報がない>
現場の化学物質用倉庫が一昨年、危険な化学薬品のコンテナ集積場に改造されたため、国の規定では、住宅などから2キロ間隔が必要にもかかわらず、マンションなどは500メートルの近接地にあるところまで保管領域を広げていたという。
化学物質の倉庫のほか、こうした化学物質をコンテナで保管していたものもあり、化学物質の何がどこにあったのかさえわからない状態となっている。

最悪は、消防隊員が駆けつけたときに、消防隊員には化学物質の倉庫群だと知らされず、隊員たちは消火活動に水を撒いたことから、大爆発を誘引し、多くの消防隊員の犠牲者を出したという。消防署の問題や日本のように日ごろの消防署による倉庫や工場現場の安全管理状態のチェックがまったくなされていなかったと見られる。

<人民解放軍MBC部隊投入>
天津大爆発の後処理には、人民解放軍のNBC(核・生物兵器・化学兵器)部隊が投入されている。同部隊が現場の土壌サンプルを検査したところ、ナトリウムが検出されたという。水と接触すると発火する性質があるため、雨が降ると火災につながるリスクが懸念されている。
また、化学薬品が容器ごと飛散しているケースも確認され、がれき撤去には慎重な作業が求められているという。
これでは作業はなかなか進まないだろう。化学物質の何が保管されていたのかもまだ定かになっておらず、その場所、倉庫・コンテナ保管の内容も当然、判明していない。17日現在、場所によってはまだ小爆発を繰り返しているといい、MBC部隊も危険と隣り合わせのようだ。

トヨタの物流施設は、2キロ圏内にあり、今回の二次災害防止のための3キロ立ち入り禁止により、物流施設は使えない。ただ、工場も3キロ圏内丁度くらいにあるが、ギリギリセーフで使用させてもらえるだろう。工場の使用を禁止させられるなら、トヨタもお手上げ状態となる。
安全無視の歪んだ政治政策の結果が今回の爆発であり、同じくして鉱山でも生き埋め事故が発生しているという。人の人権や安全を無視する政治など歴史上そのうち通用しなくなる。

 

[ 2015年8月18日 ]
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