アイコン 米経済「早期利上げ」と「利上げ後退」の2つの経済指標

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<利上げ後退指標>米鉱工業生産指数
米連邦準備理事会(FRB)が16日発表した9月の米鉱工業生産指数は0.2%低下し、2ヶ月連続のマイナスとなった。
石油・ガスの掘削が再び低迷し、全体水準を押し下げた。米経済が第3・四半期に失速した兆候があらためて浮き彫りとなった。
第3・四半期全体では年率1.8%上昇した。

9月は、製造業が0.1%低下した。ただ自動車の需要は底堅く、自動車・同部品は0.2%上昇した。
8月の製造業の数字は、当初発表の0.5%低下から0.4%低下へ上方修正された。第3・四半期全体では2.5%上昇した。

9月は、コンピュータや電子機器、家電、電子部品の数字が低下する一方で、1次金属と機械は上昇した。
鉱業は、2.0%低下した。石油・ガスの掘削が8月までの2ヶ月連続の上昇から4.0%低下に転じたことが響いた。
公共事業は1.3%上昇した。

生産の落ち込みにより設備稼働率は、前月の77.8%からの77・5%へ低下した。
FRBは、経済に内在するスラック(需給の緩み)を推計する上で設備稼働率に注目している。
世界経済の低迷に加えて、ドル高の影響で米国の輸出品が割高となっていることで、鉱工業部門は弱含んでいる。
原油安に伴ってエネルギー部門が投資を削減していることや、いわゆる在庫調整で製造業の活動が鈍化していることも重しとなっている。
最近は、軟調な貿易収支や小売売上高、雇用統計が発表され、鉱工業生産とともに経済が著しく減速したことを示唆している。

第2・四半期の米経済は年率で3.9%成長した。第3・四半期の市場予想は1.5%を下回っている。成長鈍化と物価低迷でFRBが年内に利上げするとの見方は後退している。

 

最近のアメリカ経済指標
 
 
7
8
9
10
非農業部門雇用者数
万人
24.5
13.6
14.2
 
小売売上高
前月比
0.7
0.0
0.1
 
ISM製造業景況指数
 
52.7
51.1
50.2
 
鉱工業生産
前月比
0.9
-0.1
-0.2
 
ミシガン大消費者信頼感指数
 
93.1
91.9
87.2
92.1
 
 
<早期利上げ、支援指標>ミシガン大の消費者信頼感指数
ロイター/ミシガン大学が16日発表した10月の米消費者信頼感指数(速報値)は92.1となり、前月の87.2から大幅上昇した。
予想の89.0も超えて力強く上昇したことで、ドル高や世界的な需要減退が米製造業部門の重しになっているにもかかわらず、米景気回復が依然として軌道に乗っていることが示された。
景気現況指数は106.7と、前月の101.2から上昇。予想の101.5も上回った。

消費者心理は、ガソリン価格の低下を反映したものとみられているが、内需が堅調であることが示され、個人消費が経済成長を支えるに十分なほど力強く推移し続ける可能性が示唆された。
消費者期待指数も82.7、と予想の79.0を上回った。
1年先の期待インフレ率は前月比2.7%、5年先の期待インフレ率は2.6%となった。

 
 
アメリカの自動車販売台数推移
2015年
販売台数
前年比
販売累計
前年比
9月
1,442,460
15.8%
13,052,388
5.0%
8月
1,577,407
-0.5%
 
 
7月
1,511,261
5.3%
 
 
6月
1,476,675
3.9%
 
 
5月
1,635,090
1.6%
 
 
4月
1,454,951
4.6%
 
 
3月
1,545,802
0.6%
 
 
2月
1,257,619
5.3%
 
 
1月
1,151,123
13.7%
 
 
2014年
 
 
16,522,000
5.9%
2013年
 
 
15,600,199
7.6%
2012年
 
 
14,491,873
13.4%
2011年
 
 
12,778,171
10.3%
・米オートデータ版



 

[ 2015年10月17日 ]
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