アイコン 欠陥マンション、鹿島「新生マンション花畑西」、熊谷組「パークスクエア三ツ沢公園」ほか

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三井不動産が販売した横浜市都筑区の「パークシティLaLa横浜」西棟における杭打ち工事の支持層未達問題および杭打ちデータ偽装問題が発覚して、このと ころ、大きなニュースもないことから、旭化成建材の不正データ問題は(政権批判にもつながるTPP問題を避けるかのようにTPPの大筋合意を単発で終わら せ、その後殆ど取り上げない)、全マスコミにより長期にわたり詰問の記事が掲載され続けている。
ただ、問題の建物の購入者に対しては、関係者が合意の上、建て替えが必要ならば建て替え、ほかは法律内で最大限の誠意が必要だ。

分譲マンション欠陥の責任問題は難しい側面がある。通常、設計は、分譲マンション業者が設計会社(地質調査+構造設計含み)に依頼し、設計どおりに施工されているのかチェックする設計監修業務まで請け負うケースがほとんど。

ゼネコンが施工を請け負う場合、図面は第3者の設計会社図面が行政機関から建築確認済みであり、その図面に基づきゼネコンは建築する。
その図面に瑕疵があれば、途中でその瑕疵がわかれば、ゼネコンは設計側と調整するが、わからなければそのまま建築してしまう。その時の責任をゼネコンが取れといわれても難しい問題がある。それかといって、事業主のマンション業者や設計会社が破綻して存在していなかった場合、ゼネコンが全部責任を被る可能性もあるが・・・・。

<新生マンション花畑西>の欠陥マンション問題
姉歯事件により設計や施工に問題があることが明らかになり、それまで購入者が泣き寝入りするケースも多かったが、その後は、和解や裁判になるケースが多くなっている。

福岡市近郊篠栗町の分譲マンション「エイルヴィラツインコートシティ門松駅前イーストサイド」の管理組合は、マンションを販売した作州商事、施工した香椎かしい建設、設計したニューアート建築設計事務所の3社に対して、建て替え費用や代替住居確保費用など総額約10億8000万円の支払いを求めて福岡地方裁判所に提訴する事件もあった。

さらに最近では、久留米市で欠陥マンション問題が裁判沙汰になっている。
大量の欠陥施工が見つかった福岡県久留米市に建つ分譲マンションをめぐっては、当マンションの管理組合が2015年3月5日、確認を下ろした久留米市に対して、自分たちの住むマンションへ建て替えを命令するよう求める行政訴訟を提起している。
命令して欲しいという相手先は、施工元請会社である鹿島と、原告である管理組合自身の2社。 問題のマンションは「新生マンション花畑西」(92戸、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造、15階建)で、1996年の完成・引き渡し直後から多数の欠陥施工が発覚し、現在まで解決に至っていない。

管理組合理事を中心とした住民の51世帯(全体は92戸)は2014年6月、設計者のユーアンドエー設計事務所、工事監理者の木村建築研究所、施工者の鹿島建設の3社を連名で提訴した。事業主の新生住宅は2008年に法人を解散したため、被告とはなっていない。こちらの裁判は現在も継続中。鹿島建設は、地元の栗木工務店に丸投げしていた。
 
原告側の主張は、依頼した構造設計事務所の調査報告に基づき、保有水平耐力が建築基準法レベルの21%から35%しかない階があったとし、補修や改修では当初に想定された性能は達成できず、解決策は建て替えしかないと主張している。
 裁判で解決するしかないが、裁判は建築という専門分野のことでもあり遅々として進まないのが現状だ。それも上告すればさらに時間がかかる。

<ザ・パークハウス グラン南青山高樹町>
三菱地所が事業主の東京都港区南青山の一等地に建設中の超高級マンション「ザ・パークハウス グラン南青山高樹町」(売主:三菱地所、最多販売価格帯1億3千万円、総戸数86戸)が、建築工事において、配管用の穴(スリーブ)を開けず施工し、後工事段階で気づき、はつって施工しようとしていたことが問題となり、販売中止となった。その後、施工中の鹿島建設は瑕疵を認め、建て直しが決定している。現場へ足を踏み入れない偉い鹿島建設の現場所長の初歩過ぎるミスといえる。物件は殆ど販売済みであったが、引渡し前であった。

 通常、現場所長やゼネコンの現場監督は、現場の図面で下請けと施工を打ち合わせ、その後、工事が図面どおり立ち上がっているのか図面と現場を確認しながらチェックするのが、本来の仕事でもあるが、スーパーゼネコンの所長は偉すぎ、そうした現場管理をしないのが、自分の職責と勘違いしている人が多い。また、図面が引けなかったり、図面の取り合い、現場の取り合いなどがわからない人も結構多い。ましてや、ゼネコンの所長が一級建築士でも長い間土木畑の人が建築に配置転換になり、建築がさっぱりわからない現場所長も中にはいる。

<大津京ステーションプレイス問題>
事業主の(株)大覚が販売した大津京ステーションプレイス(総戸数108戸、滋賀県大津市皇子が丘二丁目)の施工不良問題。施工した南海辰村建設と(株)大覚の支払い問題は両者で裁判が行われており、別にしても、購入者に対する問題は解決されていない。
両者および購入者らが納得する第3者機関により、現場の調査を行い、両社が購入者に対して解決しなければならない問題ではなかろうか。ただ、わぅわあ言っても法律というものはある。

<パークスクエア三ツ沢公園>マンション傾き問題
2003年に完成したパークスクエア三ツ沢公園、当マンションのケースは、事業主の住友不動産から、熊谷組が設計・監修・施工を受注した物件であった。当物件6棟のうち1棟が傾き問題発生、調査の結果、支持層に杭が打たれていない問題が発覚している。
熊谷組は、設計施工を請け負っており、逃れられない立場、結局建て替えることで一件落着している。

 

パークスクエア三ツ沢公園(6棟計260戸)
神奈川県横浜市西区宮ケ谷 
横浜市営地下鉄ブルーライン 三ッ沢上町駅 徒歩14分
問題のマンション1棟
総戸数
60
建物構造
RC
階建
11階建
竣工
2003年3月
事業主
住友不動産
施工
熊谷組
設計
熊谷組首都圏一級建築士事務所


以上、
<旭化成建材の下請けの杭打ち屋はどこだろうか>

パークスクエア三ツ沢公園は、横浜市特有の丘陵地帯にあり、支持層が平らになっていない可能性が高く、ましてや杭が支持層に届いておらず、傾いたという物件。
今回問題のパークシティLaLa横浜も、丘陵地帯の裾野に位置し鶴見川も流れ、大昔、蛇行していた可能性や、丘陵地帯から支持層の岩盤が起伏に富んでいる可能性が高い地に建っている。

<不良施工が行われている可能性>
ただ、「三ツ沢公園」の杭工事は、旭化成建材は担当しておらず、こうした問題の杭工事が広く行われている可能性もある。
旭化成建材は、三井住友建設の孫請けとして杭打ち工事を受注しているが、実際のパイルの杭打ちは旭化成建材の下請け会社のパイル打ち機を持つ会社が請け負っており、意外と実際の杭打ち会社は、パークスクエア三ツ沢公園とパークシティLaLa横浜とも一緒の業者が担当した可能性もある。
以上、

本来、三井住友建設が施工責任上、問題にならなければならないが、いつの間にか、孫請けの旭化成建材やその親会社の旭化成だけが問題となっている。全マスコミの論調もそうなっている。通常こうしたケースは珍しい。旭化成が問題施工会社の親会社ならではの現象であろう。販売した三井不動産は、三井住友建設の株主でもある。また、三井不動産グループは膨大な広告費を新聞社に提供している。

旭化成も責任は取るとしているが、改修工事などの費用は全面的に見るとし、建て替え費用を全部見るとは一言も言っていない。
旭化成が裁判を起こした場合、問題の西棟の建て替えは別にしても、裁判では現実の改修状況と損害金を算定することから、全面建て替えを検討している三井不動産側は不利となる。三井不動産は大金持ちで大資産家でもあり、自腹で建て替えるならば別であろうが・・・。
三井不動産の取締役である三井レジデンシャルの社長が、自ら住民説明会へ出て行き、その席上で、全部(4棟)建て替え意向を表明したことから、4棟全棟建て替えられると錯覚している購入者も多いようだが・・・。どうなることやら・・・。
 

[ 2015年10月26日 ]
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