アイコン 長崎新幹線 見切り開業すれば観光客遠ざかる危険性 見切り発車は中止を

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運賃は倍近くに高くなるわ、
乗り換え乗換えで逆に不便になるわ、
所要時間は現行とほとんど変わらないわ
現行では、博多駅で乗り換えたら長崎まで直行の在来線特急、2022年開業の見切り発車では、博多・新鳥栖・武雄温泉の各駅で乗り換えることなり、見切り発車させる長崎県庁などは、荷物を持つ観光旅行者の身になって乗り換え乗り換えの不便さを考えているのだろうか。

長崎県の説明では、総投資額2600億円(総開発費用は4000億円ともされている)を要する長崎-博多間(約150k区間)で短縮できるという「26分」のうち、5分が既存の新鳥栖-博多間を走る九州新幹線での短縮(現行の在来線特急と新幹線との比較)。
また、途中停車駅が現行特急列車「白いかもめ」の6駅から3駅に減らされることで時間短縮が7分30秒になり、合計で「12分30秒」短縮するという、その時間なら、今の「白いかもめ」でも短縮は可能だろう。

つまり、新幹線の実質的な時間短縮効果は「13分30秒」しかない。その13分30秒も次のとおり開業当初予定されたフリーゲージトレインは開発に失敗、再研究開発している次第、車両の量産化も含め開業予定の2022年に間に合わず、2025年になるという。
こうした結果を受け、長崎県や国は開業予定通りに開業し、その代わり乗り換え方式で見切り発車させるという。短縮時間などあったものではない。見切り発車開業でお祭り騒ぎして酒でも飲みたいのだろうか。

新幹線が都市再生の切り札として万能であるがごとく各地に開発が進められているが、単なる利権屋の範疇、北陸新幹線(東京-金沢間450k)は大成功を納めているようだが、延伸する原発新幹線はムダの塊。そんなに日本にお金あったっけとなる。
過疎化が進むと保証されている地域、在来線がなければ別だが、新幹線を造っても赤字が保証されたようなもの、開業しても赤字が膨らむばかりの路線として、開業から近い将来、廃線必死が保証されたようなものだろう。

<在来線用のロングノーズ列車を造ってもらいましょう>
それより、高速化が本当に必要なものだとしても在来線を改修してスピードアップ化を図った方が、どれほど安いコストで済むものか。
新幹線型のロングノーズ列車が欲しいのならば、少し高くつくが在来線用にロングノーズの新幹線型列車を造ってもらえば済むことだろう。

地方にあっても財政は苦しく、公共投資は限られている。金持ちの国が殆どの資金を提供する新幹線工事は各地の首長や国会議員にとって土建屋票の稼ぎに嬉しい限りのシロモノだ。

<全国各地の空港の前例>
バブル当時もそうやって、各地の首長や国会議員たちが利権屋とつるみ、全国に空港を造らせた。今や、飛ばない空港どころか、草ぼうぼうで金食い虫の空港と化かし、ソーラー発電所に化けた空港さえある。同じ轍を踏んでいるようでならない。
また、金がない税金を増額するという国にあり、高速道も費用対効果を真剣に替えが得るべきだろう。高速道ができ、車が走らなくなった既存道路沿線で、急速に寂れている町はいくらでもある。
新幹線でも止まらない駅では同じことが言える。また、在来線の特急の本数は大幅に減り、通過するだけの町も多く出現する。こうした町での過疎化の進展が懸念される。

ただ、新幹線のように動き出したら止まりらないのが日本の政治と行政。開発ありきの考え方のみしか脳味噌にはない。隙さえあらば、おらが町が先だぁべぇと国会議員たちが色めき立つ。

<長崎新幹線とは・・・>
長崎新幹線に話を戻すが、長崎県選出で利権屋と呼ばれる国会議員の皆様のご活躍で、自民党が見切り発車でも予定通り開業させることを決定、閣議でも了承されているようだ。

長崎新幹線は、一応、博多-長崎間(約150k)となる。博多-新鳥栖間は既存の九州新幹線のフル規格線路(1435ミリ)を走る。ところが、新鳥栖から武雄温泉駅間は在来線の狭軌線路(1067ミリ)を使用、武雄駅から長崎までは66キロの区間をフル規格で新設して開通させる計画。
そのため、線路幅が異なる区間を走らせる新幹線車両が必要となり、日本初となるフリーゲージトレイン(FGT)を国交省傘下の機関が開発している。
しかし、フリーゲージトレインの試験車の走行テストで、車輪などに亀裂が入るという問題が生じ、開業年までに車両開発が間に合わないことを国交省が発表した。
当然、長崎新幹線は博多から発着させるが、フリーゲージトレインがなければ開業しても、新鳥栖駅で乗り換え、武雄温泉駅で乗り換えることになる。

<観光客にも不便極まりない新幹線の見切り発車>
観光客にとっておもてなしどころか迷惑な話
関東や関西・中四国から長崎を旅行される方を想定してみよう。
これまで、博多まで新幹線で来て、博多駅で長崎行きの在来線の長崎行き特急列車に乗り長崎へ向かわれていた。
それが、見切り発車では、博多駅で新鳥栖駅までの新幹線に乗り換え、新鳥栖駅で在来線専用列車に乗り換え、武雄温泉駅でまた乗り換えることになる。
旅行者が乗り換えのため、そんなに乗ったり降りたりすることを許容できるだろうか。荷物もありそんな不便なことこの上ない。時間的にも在来線でも博多-長崎間は1時間半と短い行程だ。見切り発車では短縮時間など皆無といってよいだろう。

当然、見切り発車がスタートすれば、既存の特急列車は大幅に減便されることになり、強制的に見切り発車新幹線に乗ることを強制されてしまう。おまけに帰り便でも同じく乗り降りを繰り返させられる。
よほどの旅行目的を長崎に持たない限り、逆に長崎旅行を敬遠し、九州にやってきても熊本や鹿児島の観光地に向かわれてしまう可能性もある。高齢者たちの旅行のことも考慮すべきだろう。

在来線の狭軌の線路では安全面からも、あまりスピードは出せないものと見られる。フリーゲージトレインが開通したところで、実際のところ、時間短縮はもっと少ないようだ。

2022年の見切り発車では、短縮時間・乗り降りの不便さを考慮すれば、馬鹿げているともいえよう。
確かに見切り発車でも長崎駅には新幹線が発着することになる。ただし、66kの区間だけだ。長崎県の知事や上層部・国会議員の皆様方は新幹線に乗ったことがないのだろうか。
それにしても150k区間、在来線ありでの2600億円+αの投資、日本は金持ちだぁべぇ。
いまさら、長崎新幹線を止めさせようにも、すでに動き出している新幹線工事、止まらないのが新幹線だべぇ。
新幹線が欲しい自治体首長や地方の国会議員用にロングノーズ型(=新幹線型)在来線用列車をどうして車両メーカーは造らないのだろうか。
おらがぁ街にも新幹線が来らぁ~。

<東京駅・大阪駅から150キロ>
<東京駅から150km前後>

・東海道本線…富士駅(静岡県、146.2km)
・中央本線…韮崎駅(山梨県、147.0km)
・東北本線…西那須野駅(栃木県、151.8km)
・北陸新幹線…軽井沢駅(長野県、146.8km)
・上越線…沼田駅(群馬県、146.4km)
・常磐線…日立駅(茨城県、152.7km)
<大阪駅から150km前後>
・東海道本線…大垣駅(岐阜県、146.4km)
・山陽本線…熊山駅(岡山県、152.5km)
・山陰本線…和田山駅(兵庫県、144.7km=福知山線経由)
・関西本線…四日市駅(三重県、144.9km)
 

[ 2016年3月10日 ]
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