アイコン 中国への外資導入 医薬品・医療設備機器メーカーの進出急増中 内需期待

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商務部(商務省)の高虎城部長は21日、記者会見で、「『外資の(中国からの)撤退ラッシュ』という言い方について、自分は偏った見方だと考えている」と述べたと人民日報が伝えた。

高部長は、「国際的な経験で考えても、中国の実際の状況を踏まえても、すべての国の外貨資金は、経済発展の水準や産業構造の変化に合わせて出たり入ったりするものだ。ここ数年、一部の産業では、確かに資金が流出したが、これと同時に多くの先端産業が中国市場に集まるようにもなった。これは資源配置の中で、市場が決定的役割を果たしてきたことの結果だといえる」と述べた。

高部長は、外部で取りざたされる「1月の外資導入額が減少した現象」について、「これは主に比較の対象となる数字と春節(旧正月、今年は1月28日)大型連休などの要因の影響によるものだ。1月単月のデータだけで中国の外資導入額の大きな流れを判断することはできない。昨年には、世界の海外直接投資が大幅に減少する中で、中国の実行ベース外資導入額は、ドル換算で約1260億ドル(1ドルは約113.1円)=人民元で8132億元(1元は16.4円)に達し、前年同月比4.1%増加した。

このうち、医薬品製造業の外資導入額は同55.8%増加し、医療設備分野は同95%増加し、ハイテクサービス産業は同86.1%増加した」と説明した。

また、高部長は、「外資導入は、対外開放という中国の基本的国策における重要点だ。2017年には3つの点から外資導入の取り組みを強化する。

1つ目は、外資の参入制限を引き続き削減し、中部、西部、東北地方により多く外資が投入されるよう奨励する。

2つ目は、投資の円滑化推進に力を入れ、全国規模で経営許可証と営業許可証の分離、複数の計画の一体化、ハイレベル人材の呼び込みといった自由貿易区の経験・方法のコピーと普及拡大を加速させる。

3つ目は、平等で透明性が高く予測可能なビジネス環境を創出し、外資系企業の内国民待遇を全面的に実施し、国内資本企業と外資系企業との公平な競争を確保する」ことだと強調した。

高部長は、「私は、中国経済が絶えず発展するのに伴って、市場経済体制がより整い、中国は、今後も世界で最も競争力と吸引力をもった投資先であり続けるだろうと確信する」と述べた。

以上、
外貨準備高の減少の原因について、述べたものであるが、
中国では、繊維製品やスポーツシューズ、日用雑貨品などの大手外資や内国企業の大手の多くが労賃の安い東南アジアへ雪崩れている。

<中国の外貨準備高推移>
外貨準備高の残高が、長期トレンドでおいて、2015年に生じた証券バブル崩壊・原油価格暴落前の2014年をピークに下降線を辿っていることは間違いなく、2017年1月末には2,998BUS$と3,000BUS$の大台を割ってしまった。
中国では不動産バブルが再び生じ、一方で、製品のコスト増となる賃金アップ政策は取り続けられており、バングラデシュやミャンマーもある東南アジア産相手に価格競争力をなくし、製造元がそうした地域へ進出を加速させている。
医薬・医療用機器の外資導入が多くなったとしても、そうした動きに対し、数値的にはまったくカバーできていない。
発足したばかりの米トランプ政権下では、米の先端技術の企業でさえ、安易な中国への巨額投資は難しいものになっている。
(エアバスは天津に巨大組立工場を有しており、ボーイングも中国で組立工場を建設することを2015年に決定している)
中国を取り巻く外資の環境は厳しい。
ただ、中国国内の需要は膨大であり、所得増も支えとなり、今後とも増えていくことから、そうした分野の外資の投資は続くと見られる。
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[ 2017年2月24日 ]
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