うつ病の抑制効果に、納豆などの発酵食品に含まれるLHジペプチドに効能があることを突き止めた。
神戸大学大学院医学研究科の古屋敷智之教授、北岡志保講師の研究グループは、キリンホールディングス株式会社の阿野泰久研究員らとの共同研究により、Leucine-Histidine(LH)ジペプチドが、うつ病で活性化するミクログリアの活性化を抑制し、うつ様行動を改善することを発見した。
放射性同位体を標識したLHジペプチドを用いた試験で、LHジペプチドは経口投与後、脳へ移行することを確認した。また、脳室内にLPSを処置した脳内炎症モデルを用いて、経口投与したLHジペプチドが前頭皮質および海馬におけるTNF-αおよびIL-1βの上昇を抑制すること、LPSにより惹起されるうつ様行動を抑制することを確認した。