アイコン SKハイニックス & TSMCがHBM統合技術で提携

Posted:[ 2024年4月22日 ]

今後セットメーカー市場が急拡大が予想されている。
バラバラに開発されるシステム半導体、NVIDIAのGPUにしても当初からAI向けに開発されたわけではなく、ほかのシステム半導体やメモリ半導体との組み合わせ技術(GPGPU)により、超スピード計算を可能とし、現在では生成AIの必須アイテムとなっている。
当然、NVIDIAのGPU もほかの高速化半導体も進化し続け、計算するメモリ半導体も進化し続け、AI製品市場の急拡大により、そうした機能を半導体のメーカーで一体化させる技術やパッケージ化・セット化する市場が急拡大している。
TSMCは3月から熊本第一工場の試験操業に入っているが、第2工場の建設も計画している。また別途、システム半導体などの受注先の要請によるセット、パッケージ化の工場も計画している。



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HBM (High Bandwidth Memory/広帯域メモリ)とは、
TSV (Through Silicon Via) 技術によるダイスタッキングを前提としたメモリ規格。配線経路の短さや配線経路の幅の多さなどにより、高速に広帯域でアクセスできるメモリをインタポーザと呼ばれる基板に実装し、同じインタポーザにCPUやGPUを実装する。

TSV(through-silicon via/=Si貫通電極) とは、
電子部品である半導体の実装技術の1つであり、シリコン製半導体チップの内部を垂直に貫通する電極のこと。複数枚のチップを積ねて1つのパッケージに収める場合、上下のチップ同士の接続をこの貫通電極で行なう。

「CoWoS(Chip on Wafer on Substrate)」とは
2012年にTSMCが開発したパッケージング技術。ロジックダイとロジックダイを高密度に並べたり、ロジックダイとDRAMモジュール「HBM」を高密度に並べたりする最先端パッケージは、CoWoS技術のキーパーツであるシリコンインターポーザを必要とし続けている。

SSD(solid state drive)とは、
集積回路を用いた補助記憶装置の一種である。シリコンドライブ、半導体ドライブ、メモリドライブなどとも呼ばれる。主に記憶素子にフラッシュメモリが用いられており、PC上からは通常のディスクドライブとして認識される。磁気記憶型のHDDの代わりに、主導となってきているフラッシュメモリを用いたSSD。

SKハイニックスは(2024年)4月9日、次世代HBM生産とアドバンスドパッケージング技術強化のため、台湾TSMCと緊密に協力することにしたと明らかにした。

両社は最近、台湾の台北で、技術協力のための了解覚書(MOU/基本契約)を締結し、SKハイニックスはTSMCと協業し、2026年に量産予定のHBM4(第6世代HBM)を開発する計画だ。


SKハイニックスは、
「AIメモリーグローバルリーダーである当社は、ファウンドリ1位企業のTSMCと力を合わせ、もう一度のHBM技術革新を引き出す」とし、
「顧客-ファウンドリ-メモリにつながる3者間の技術協業を土台に、メモリ性能の限界を突破するだろう」
と述べている。

両社はまず、HBMパッケージ内の最下段に搭載されるベースダイの性能改善に乗り出す。
HBMはベースダイの上にDラム単品チップであるコアダイを積み上げた後、これをTSV技術で垂直連結して作られる。
TSVはDラムチップに数千つの微細な穴を開け、上層と下層チップの穴を垂直に貫通する電極で連結する相互連結技術。 ベースダイはCPUやGPUと連結され、HBMをコントロールする役割を果たす。

SKハイニックスは第5世代のHBM3Eまでは独自工程でベースダイを作ったが、HBM4からはロジック先端工程を活用する計画。
このダイを生産するのに超微細工程を適用すれば、多様な機能を追加できる。これを通じ、性能や電力効率など、顧客の幅広いニーズに応えるオーダーメード型HBMを生産する計画。

これと共に、両社はSKハイニックスのHBMとTSMCの先端パッケージング(結合)工程であるCoWoS技術結合を最適化するために協力し、HBM関連顧客要請に共同対応することにした。

SKハイニックス・AIインフラ担当のキム·ジュソン社長は“TSMCとの協業を通じて最高性能のHBM4を開発することはもちろん、グローバル顧客との開放型協業にも速度を上げる”とし、“今後、当社は顧客オーダーメード型メモリープラットフォーム競争力を高め、「トータルAIメモリープロバイダ」の地位を確実にする”と述べた。

TSMCのKevin Zhang首席副社長は“TSMCとSKハイニックスは数年間強固なパートナーシップを維持し、最先端ロジックチップとHBMを結合した世界最高のAIソリューションを市場に供給してきた”とし、“HBM4でも両社は緊密に協力し、顧客のAI基盤革新にキーになる最高の統合製品を提供する”と述べた。
以上、

サムスン電子は
システム半導体でも2030年までに世界一になる宣言、しかし、2020年当時18%余りあったシェアは現在では12%あまりに下落、その間、受託半導体の発熱問題などもあり、ファブレスメーカーからの最新システム半導体の生産委託がTSMCに傾注、市場規模が拡大する中、TSMCはシェアまで拡大させている。
そうした関係上、基本部分でサムスンとTSMCは競合関係から連携しにくい関係にある。
サムスン電子は「オンデバイス人工知能(AI)」スマートフォン拡散に対応するための次世代モバイルDラム(LPDDR5X)を公開し、モバイル市場での優位性を確立しようとし、顧客オーダー型のDラム受注に注力している。

ただ、サムスンは股を広げすぎており、メモリに特化し進化させ続けるSKにその一部は先を越されている。開発部門もいろいろありすぎ、何に重きを置くか、事業部門別になっているとはいえ、その頭脳は限られており、開発部門強化のため、米のスタートアップ企業などを買収するか、投資するか必要だろう。投資するリスク、しないリスク、リスクはどこにでもある。ならばやってみんしゃい。

 


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