2月の衆院選で壊滅的な大敗を喫した中道改革連合(中道)が、連休明けにまとめる総括文書の「素案たたき台」が明らかになった。そこには、旧立憲民主、旧公明両党の支持基盤を単純合算すれば勝てると踏んだ「数の論理」への過信と、有権者の拒絶反応に対する読みの甘さが冷徹に記されている。
「選挙互助会」の烙印
素案が「最大の誤算」と断じたのは、本来、安全保障や社会保障で立ち位置を異にする両党の急造合流が招いた「有権者の拒否感」だ。特に批判の矛先は、旧公明出身者を比例名簿の上位に据えた候補者調整に向かっている。
「すみ分け」を優先した結果、長年地域を歩いてきた旧立憲の候補が次々と比例復活すら叶わず落選した。素案がこの判断を「選挙互助会との批判を招いた」と自己批判せざるを得なかった事実は、新党がいかに民意のうねりから乖離(かいり)していたかを象徴している。
迷走した党名と「共同代表制」
党名を巡る舞台裏も生々しい。「立憲」「公明」の語を用いることが公職選挙法上の制約で断念され、妥協の産物として生まれた「中道改革連合」という名称。それが結党の理念を語る言葉ではなく、単なる「政党連合」としての記号に過ぎなかったことを認めている。
また、野田佳彦、斉藤鉄夫両氏による「共同代表制」についても、党内手続きの不在を理由とした消極的な選択であったと吐露。刷新感を演出できぬまま、旧態依然とした顔ぶれで荒波に漕ぎ出した「準備不足」が、現場の候補者を沈没させた構図が浮かび上がる。
迫られる「第3の道」の再定義
小川淳也代表は「早期合流」を訴えるが、衆院と参院・地方がバラバラという現在の歪(いびつ)な構造を解消する処方箋は見当たらない。素案が掲げる「先に解を出す党」への転換は、単なるスローガンに終わるリスクを孕(はら)んでいる。
有権者が求めたのは、単なる「アンチ自民」の結集ではなく、日本の針路を示す確固たる理念だったのではないか。素案が記した「積極的に選ぶ理由がない」という言葉は、野党再編という政治劇が繰り返してきた「数合わせ」の限界を、自ら告白するものとなっている。
【視点】遠い「世代交代」と「地方」の不在
今回の総括素案では、責任の所在を「結成当時の執行部」と明記するなど、旧トップへの突き上げが目立つ。しかし、参院や地方議員が置き去りにされたままの「上からの合流」が続く限り、党の足腰は脆(もろ)いままだ。野党第一党の座が揺らぐ中、真の「中道」とは何か。その定義が、再び混迷の極みに達している。