
大村市新庁舎(庁舎棟)建設工事を落札したのは、入札前から業界内で名前が取り沙汰されていた大林組・西海建設・高瀬建設JVである。
いわば「前評判通り」の結果だった。
それだけで不正があったと断定することはできない。
しかし、代表構成員である大林組は、大村市が落札者を決定した令和8年8月7日時点で、広島市の指名停止期間中だった。
≪悲報・第13弾≫大村市新庁舎疑惑!審査記録を隠したまま契約承認か、市長も市議も「知らなかった」では済まされない

大村市新庁舎(庁舎棟)建設工事を落札したのは、入札前から業界内で名前が取り沙汰されていた大林組・西海建設・高瀬建設JVである。
いわば「前評判通り」の結果だった。
それだけで不正があったと断定することはできない。
しかし、代表構成員である大林組は、大村市が落札者を決定した令和8年8月7日時点で、広島市の指名停止期間中だった。

さらに岸和田市でも、令和8年7月10日から同年10月9日まで指名停止措置を受けている。
「噂通り」のJVが落札し、その代表企業は、落札決定時に他自治体から複数の指名停止措置を受けていた。
ところが大村市は、こうした事実を入札参加資格審査や落札者決定の過程で、いつ把握し、どの部署が、どのように検討したのかを具体的に明らかにしていない。
審査記録も、内部協議の経過も、判断に用いた資料も、市民が検証できる形では示されていない。
それでも契約議案だけは市議会に提出し、承認させるつもりなのか。
順序が逆ではないか。
審査記録を示さず「適正だった」で済ませるな
大村市が本当に適正な審査を行ったというのであれば、その根拠を示せばよい。
少なくとも、次の事項は公開されるべきである。
• 入札参加資格確認申請書および審査記録
• 大林組・西海建設・高瀬建設JVの資格確認に関する決裁文書
• 広島市および岸和田市の指名停止措置を把握した日時
• 指名停止情報を把握した部署と市長への報告経路
• 労働安全衛生法違反による略式命令について検討した記録
• 契約、法務、建築、安全管理各部門の協議記録
• 大林組側に提出を求めた説明書、再発防止策および安全管理資料
• 入札参加と契約締結を問題なしと判断した法的・制度的根拠
これらを示さず、「大村市の要綱上は問題ありません」「適正に審査しました」と繰り返すだけでは、説明責任を果たしたことにはならない。
「適正だった」という結論だけを聞かされても、市民は審査の中身を検証できないからである。
記録を公開しないまま契約承認を求める行為は、市議会に目隠しをしたまま賛成票を求めるに等しい。
市長は「落札したから契約する」では済まされない
今回問われているのは、大林組だけではない。
大村市長の判断であり、市議会の良識であり、大村市政そのものの透明性である。
落札者が決まったからといって、市長が機械的に契約手続きを進めてよいわけではない。
新庁舎は、市民の税金によって建設される大規模公共事業である。
完成後は行政機能の中枢となり、災害時には市民の生命と暮らしを守る防災拠点となる。
その代表施工者が、他自治体から複数の指名停止措置を受けていたのであれば、市長には通常以上に慎重な確認と説明が求められる。
大村市長に問いたい。
広島市と岸和田市による指名停止措置を、いつ知ったのか。
入札参加資格審査の前か、後か。
落札者決定前に報告を受けていたのか。
報告を受けていたなら、どのような追加調査を指示したのか。
大林組の法令遵守、安全管理体制、再発防止策について、誰が何を確認したのか。
そして、誰の法的見解に基づき、「契約締結に問題はない」と判断したのか。
これらに答えられないまま契約を進めるのであれば、それは慎重な行政判断とは呼べない。
ただの見切り発車である。
市長が「担当部署に任せていた」「詳しい報告は受けていなかった」と答えるようであれば、なおさら重大である。
巨額の税金を投入する新庁舎建設で、しかも代表企業の法令違反と指名停止が問題となっている。
その重要情報を市長が把握していなかったのなら、市役所の報告体制そのものが機能していないことになる。
知っていたのなら、判断の根拠を説明する責任がある。
知らなかったのなら、知らなかったこと自体の責任が問われる。
どちらに転んでも、「私は知らなかった」では済まされない。
JC-net・日刊セイケイ編集長 中山洋次