アイコン 東洋インキ/発がん性物質のジクロロメタン含有商品を売っていた

同社は、今般、大阪府内の印刷事業場において、印刷業務に従事した労働者が胆管がんを発症したとする労災請求がなされ、新聞報道等によれば、印刷設備の洗 浄剤に含有されているジクロロメタンおよび1,2-ジクロロプロパン(以下、当該物質)が発がんの原因物質ではない かとの可能性が疑われている。

1. 自社製品について
弊社ならびに東洋インキグループの各社にて製造、販売しております製品(自社製品)につきましては、以前より自主規制に基づき、当該物質を使用しておりません。
 なお、印刷インキにおいて、ジクロロメタンは、印刷インキ工業会が制定している「印刷インキに関する自主規制」(通称NL規制)における禁止対象物質となっています。
2. 仕入商品について
弊社が、他のメーカーより仕入れて販売しております商品(仕入商品)につきましては、洗浄剤等の印刷関連資材の一部に当該物質を含有するものがありましたことをご報告いたします。
弊社といたしましては、製品・商品の安全性のさらなる強化向上に鑑み、当該物質を含有する商品の販売ならびに出荷を取りやめることといたしました。
当該物質の含有が認められた商品を従来ご利用いただいているお客様には、弊社営業より代替品について順次ご案内させていただいております。
3. 弊社製品・商品の取り扱いについて
お客様ならびに作業従事者の皆様におかれましては、今回問題とされていない製品・商品につきましても、今一度ラベル表示や安全シート、取扱説明書等をご確認いただき、安全にご使用くださいますようお願い申し上げます。

以上、5月の段階で同社はリリースしていた。
仕入商品であろうと、発がん性物質を含有した洗浄剤を同社が販売していれば、販売責任は逃れられない。また、ジクロロメタンについて、NL規制がいつかけられたのかにもよるが、それまでは同社でも大量に販売されていたと思われ、使用していた印刷工の人たちが、時間が経過し発病し、死亡したり、現在苦しんでいると思われる。
ジクロロメタンを含有した製品を販売していたメーカーはすべて同じことである。

日本の行政は、日本がかって化学産業において産業を牽引していたことから、規制に対して、今でも甘すぎる。水俣病でもそうであったように。
ジクロロメタンは、国際機関(IARC)で、動物実験では発がん性が認められていたが、人に対しては人体実験でもしない限り、発がん性は認められていなかった。そのため、人に対して発がん性の疑いが高い物質として、国際機関の区分にも入っている。
もし、今回のようにジクロロメタンと胆管がんが早期に関係性が認められていたら、国際機関も発がん性物質として認定し、国も対応していたと思われる。

国は、早期に関係を調査し、因果関係が明白になれば、ジクロロメタンの製造そのものを中止させるか、使用を限定することを迫られる。関係性が明白になれば、世界でも、今回のような悲劇が生じなくなる。
 

[ 2012年6月15日 ]
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