脱税指南役事件 大阪国税局調査官の情報漏えい/大阪地検特捜
大阪地検特捜部は28日、大阪国税局の国税調査官が、国税局OBの税理士に企業の調査情報を漏洩したとされる問題で、法人税法違反(脱税)などの疑いで調査官やOBらの事情聴取を始めた。
情報を漏らすことでOBが、絡んでいたとされる脱税事件に関与した疑いがあるという。特捜部は、漏洩の見返りに金品のやり取りがなかったかどうかについても調べる。
国税調査官は、大阪市内の税務署の法人課税部門に勤める男性職員(43)。
漏洩相手の国税局OBは、大阪市で税理士法人を実質経営していた今春、別の脱税事件で特捜部に逮捕・起訴された細名高司被告(61)。
細名高司被告は、平成10年に、調査先企業に公認会計士や税理士の実弟を紹介したとして懲戒免職処分となっていた。
別の事件の捜査過程で、調査官が勤める税務署管内の企業について、国税局が将来の税務調査を念頭に作った調査資料が、細名被告の関係先から見つかった。
企業は細名被告の顧客である大阪市内のホストクラブの運営会社で、調査官は資料を被告に不正に渡し、この資料が脱税に利用された疑いがあるという。
大阪ミナミで豪遊する脱税指南の細名高司。
平成25年3月、「脱税指南事件」大阪地検特捜部
細名容疑者逮捕は、記帳代行業の中村晋也(41)と会社役員の小川大典(46)の両容疑者と共謀して、大阪府東大阪市の不動産会社「大阪産業」の税務申告に際し、架空の損失を計上する手口で、23年10月までの1年間で同社の法人所得約1億円を隠して法人税約3100万円を免れていた事件。
これまでにも、脱税事件に関与したとして前歴がある。
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