アイコン 中国の自動車生産能力 すでに4千万台と 1千万台過剰時代

何か儲かっていると聞いたら、何でも飛びつく高い習性を持つ中国。今では供給過剰状態に陥っている鉄鋼産業・太陽光発電などなど・・・、それも投資に巨額を要するものばかり。
増減を繰り返す市場原理を逸脱したこうした投資は自動車産業でも同じのようだ。

昨年の中国の自動車販売台数は、トラックやバスも入れた自動車全体で2349万台(前年比6.9%増)だった。

中国メディアの一財網は7日、中国自動車市場において複数のメーカーの5月の販売台数が大幅に減少したことについて、「専門家からは中国自動車市場が危機に直面しているとの声があがっている」と論じた。

記事は、2015年1~4月にかけて好調な販売を記録していた長安汽車について「5月は自主ブランド車の販売は伸びたものの、長安フォードや長安スズキといった合弁メーカーの販売は大幅に減少した」と指摘した。
さらに、すでに長安汽車も中国自動車市場の「変調」を察していると伝え、長安汽車の関係者が「中国経済の成長鈍化に伴い、中国自動車市場に対する圧力が強まっている」と述べたことを紹介した。

続けて、中国自動車市場では「生産能力の過剰」という問題が深刻化していると伝え、業界関係者の話として「中国自動車業界における2015年の生産能力は計4000万台に達する可能性があり、今年の自動車市場の成長率を7%前後と仮定した場合の販売台数は2500万台となるため、少なく見積もっても1000万台以上の生産能力が過剰となっている」と報じた。
一方で記事は、中国自動車市場の現状は「予測を下回っている」とし、15年1~4月の生産台数は前年同期比4.12%増の828万台、販売台数は2.77%増の814万4800台となったことを紹介。
販売台数の伸びは前年より▲6.3ポイントも低下したことを指摘し、「各メーカーの発表によれば、5月の販売も伸びていない」と伝えた。
さらに、自動車市場の成長鈍化とメーカーの生産能力の過剰という問題によって、自動車市場は「リセッション(景気後退)」に突入する恐れがあると伝え、自動車アナリストの張志勇氏の発言として、「国際的には経済は6カ月連続で縮小するとリセッションと定義されるが、その意味では中国自動車市場もリセッションに突入しかけている」と論じた。
以上、サーチナ参照

現代自動車は2018年までに60万台の生産工場を中国に開設する。VWも大規模工場を2ヶ所建設予定である。いくら市場が大きいとはいえ、市場拡大がいつまで続くかは経済低迷してわからない状態。自動車産業も今後は販売シェア争いに突入する。
5月の日本勢の自動車販売は総じて好調だったようだが・・。

5月中国の日本勢
1~5月
日系メーカー
前年同月比
販売台数
前年比
日産
0.1%
102500
6.8%
トヨタ
13.3%
91900
4.4%
ホンダ
32.3%
80298
31.3%
マツダ
42.1%
19739
17.9%
 
 
中国の自動車販売台数
 
前年同月比
販売台数/万台
2015年5月
 未発表
 
4月
-0.5%
199
3月
3.3%
224
2月
-0.2%
159
1月
7.6%
232
2014年通年
6.9%
2,349
12月
12.9%
241
11月
2.3%
209
10月
2.8%
199
9月
2.5%
198
 
[ 2015年6月 9日 ]
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