韓国経済　１０月輸出▲１５．８％も減少　貿易黒字４５ヶ月連続

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韓国産業通商資源部は１日、１０月の輸出額が４３４億７０００万ドル（約５兆２１百億円）で前年同月比▲１５．８％も減少したと発表した。
リーマン・ショック後の２００９年８月（同▲２０．９％減）に次ぐ減少幅となった。

一方、輸入額も、同▲１６．６％減少して３６７億８０００万ドル（約４兆４１百億円）、輸出・輸入額がともに減少するのは１０ヶ月連続となった。
　輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、６６億９０００万ドルの黒字で、４５ヶ月連続となった。

以上、

＜原油安の影響＞

原油安が精製油など石油製品やナフサなど石油化学製品を輸出している韓国にとって、大幅な輸出額の減少の要因となっているが、原油安は、輸入額にも大きく影響している。原油安が一巡するのは今年１２月まで、その後は真価が問われるものとなる。

＜鉄鋼・中国に苦戦＞

また、鉄鋼もこれまで輸出が大きかった産業であるが、中国の余剰生産物が（年）１億トンとも２億トンともされ、その分が東南アジアどころか世界へ輸出され、韓国勢は価格対応できなくなっている。特に韓国にも大量に安価な中国鋼材が流入して値崩れを起こしている。

＜電化・電子製品＞

家電品は中国ではすでに韓国製の優位性は低くなっており、電子部門でもディスプレーは中国の台頭が著しい。ＴＶも以前の日本勢のように、すでに大画面品でしか勝負できなくなってきているのが現実だ。

スマートフォンも中国では、中国勢の小米や華技の台頭によりサムスン製品は漸落している。その中国勢が大商圏の東南アジアやインドなどへ進出もはかっている。

強いのは巨額投資と巨大工場を作り続けるサムスンの半導体だけ。しかし、価格は落ちている。スマホでライバルのアップルが同社のＯＳを使用してくれたことも貢献している。

iPhoneのプロセッサーは、アップルとサムスンが喧嘩してからは台湾のTSMCが供給してきたが、「Apple A9」の6s・6s Plusでは、サムスンとTSMCの2社が供給している。アップルがサムスンに愛の手を差し伸べたようだ。

＜造船と自動車＞

造船は、得意とするタンカーやＬＮＧ船が、資源安で引き取らない発注者も現れており、売上高では苦戦している。

自動車は米国では堅調であるが、中国膳の台頭に押され崩れている。海外生産も今後増加していくことから、よほど販売台数が伸びないことには輸出が増加することにはならない。

７～９月期の乗用車の輸出額は、前年同期比▲５．７％減の８７億５６００万ドル（約１兆５６８億円／120円）と減少している。

韓国が元気にならなければ、日本からの輸出も増えないのだが・・・。

参考、2013年の韓国の輸出品

2014年・2015年は下方に大きく変化している。

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[ 2015年11月 2日 ]

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