ブルームバーグは4日、ワクチン接種後の高齢者死亡について、知っておくべきこととして次のように掲載している。
全ての新薬がそうであるように、新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチンにも安全性に対する一定の懸念と副反応が伴う。
いち早く欧米で承認を受けた米ファイザー+独ビオンテック製と米モデルナ製のワクチンを接種した多くの人に、発熱や頭痛、注射部位の痛みが生じた。こうした副反応は概してすぐ消えるが、ノルウェーではファイザー+ビオンテックのワクチンを接種した重い基礎疾患を持つ高齢者の死亡(33人)が報告され、副反応と関連性があるかどうか注目されている。
1.この死亡について分かっていることは?
高齢者向け介護施設入所者に優先的に接種を進めているノルウェーで、ファイザー+ビオンテックのワクチンの投与を受けた約4万2000人のうち33人が亡くなったと1月半ばに報告された。
全員が接種後数日以内に死亡し、年齢は75歳以上で、余命数週間から数ヶ月の末期患者も含まれていた。
ノルウェー医薬品庁によると、高齢者向け介護施設や長期ケア施設では平均で週400人が亡くなっており、33件の死亡例とこのワクチンを直接結び付ける証拠はない。同庁の主任医務官であるシーグル・ホルテモ氏は、重い基礎疾患を持つ患者にはワクチンの一般的な副反応である発熱や吐き気が致命的になった可能性を排除できないと語っている。
2.他国でも死亡例はあるのか?(ドイツでも7人亡くなる)
ファイザー+ビオンテック製ワクチンの1回目の接種を80万人余りが受けたドイツでは、接種後間もなく亡くなった高齢者が少なくとも7人おり、独医薬品規制当局パウル・エールリヒ研究所が調査した。
同研究所は報告書で、死因は恐らく腎不全やがん、アルツハイマー病など患者の基礎疾患で、ワクチン接種ではないと判断した。
3.死亡例ではどのような症状が表れたのか?
ノルウェーの死亡例では、発熱、吐き気、下痢など、ほぼ全てのワクチン接種後に一部の人に表れる一般的な症状があったと、同国を含む欧州医薬品庁(EMA)と協力するオーストラリア薬品・医薬品行政局(TGA)は伝えた。
この症状は、大多数の人にとっては重大なものにはならないと見込まれる。ファイザー+ビオンテックのワクチンが数百万回の単位で接種されている米国や英国、その他の国では接種に絡んだ死亡例は報告されていないと、ニューサウスウェールズ大学公衆衛生地域医療学講師のアブラル・チュグタイ氏は指摘した。
(米国ではカルフォルニア州で、がんを治療中の50代の医師が亡くなっている)
4.高齢で病弱な人々にとって、判明しているワクチンのリスクは?
あまり大きなものではない。比較的若く健康な人には危険でない一般的な副反応が、高齢者には基礎疾患の悪化を引き起こす可能性はあると、ノルウェー医薬品庁の医療担当責任者スタイナー・マドセン氏は医学誌BMJに語っている。
ファイザー+ビオンテック製ワクチンの大規模臨床試験に参加した85歳以上の人数は多くなく、モデルナの試験と合わせた参加者の平均年齢は50代前半だった。
5.死亡例が発生したことへの対応は?
ノルウェー公衆衛生研究所はワクチン接種の際の注意を更新し、病弱な高齢者への接種についてさらに詳しい助言を打ち出した。
「医師らには、ワクチン投与を続けるよう要請しているが、基礎疾患を持ち接種で悪化するかもしれない人々に対しては、一層慎重に診断するよう指示している」と、マドセン氏は語っている。
この作業には、被接種者およびその家族と接種によるリスクと恩恵を話し合うことなどが含まれるという。
同じく北欧のフィンランドでは、積極的な治療を停止した末期患者に対しては集団予防接種の対象から外すよう勧告している。
一時的な発熱など一般的な副反応が容体を悪化させる可能性があるというのが理由。
以上、
インフルエンザウイルスワクチン、日本はここ10年接種後の死亡者は年に0~3人程度と公表している。しかし、接種後、1週間以内に合併症などにより死亡している人は、高齢者を中心に1000人以上いるという。接種しなかったら1週間以内に死亡しなかった人たちと見られる。
厚労省がワクチン接種を勧めるは、毎年、3000人以上がインフルエンザで亡くなり、インフルエンザに感染して合併症など引き起こし死亡した人を含めれば、毎年1万人あまりが亡くなっているという。インフルエンザに感染したくなく接種して死亡するのと、感染して死亡するのとの確率の問題だろうが、ワクチン接種後に死亡するリスクは到底考えず接種を受けている人たちであり、感染して志望する人たちと比較するのは無茶ではないだろうか。
新コロナワクチン、高齢者は自らの健康状態を第一に考慮して、接種を選択すべきではないだろうか。