国立感染症研究所は、5月6日までの約3ヶ月間に国内で報告された20万7000人のデータをもとに、感染力が強い「N501Y」(英国型)の変異があるウイルスの重症化リスクを解析した。
この間、PCR検査などでこの変異ウイルスへの感染が確認されたのは約1万5000人、このうち、重い肺炎や多臓器不全など、重症だったのは475人、届け出があったときに重症であるリスクを分析すると、従来のウイルスなどと比べて1.40倍高く、さらに40~64歳では1.66倍だった。
感染研では、現時点では、従来型より重症度が高くなっていることを想定して対策や治療を行う必要があるとしている。
また、国内で最も早く変異ウイルスが広がった兵庫県と大阪府、京都府では、3~4月にかけて急速に広がり、4月初めに7割あまりになったあと、現在ではほぼすべてが変異ウイルスに置き換わったと推定している。
東京都と神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県や北海道や愛知県、福岡県、沖縄県でも4月中旬ごろから急速に置き換わりが進んで約9割となり、これまで比較的変異ウイルスの感染が少なかった宮城県でもすでに9割近くが置き換わったとみられるとしている。
以上、
感染研 報告
https://www.niid.go.jp/niid/j