長崎県では22日、県内11市町で計68人の新規感染者が発生した。19日の114人の発生数から減少傾向にあるが、この間、クラスター(集団感染)が発生しており、西彼時津町の遊興施設と同長与町の事業所で新たに発生し、既に確認されていた長崎市役所本館でも拡大しており、まだ予断は許さない。
感染力・重症化率が既存株・英国株より大幅に高いデルタ株の特徴は、短い踊り場形成、その後急拡大のパターンをこれまで繰り返している。感染から発症までの期間も短いと指摘されており、発症から重症化に至る期間も短いとされている。
<発生中のクラスター>
1、時津町の遊興施設では21日までに、計23人(客22人、従業員1人)の感染を確認。
長崎県によると、ビリヤードやダーツ、カラオケなどが利用できる遊興施設で、帰省客を含めて8月11~16日ごろに利用した複数の若者グループで感染が広がっている。会員登録制のため客の連絡先が把握できるとして、県は店名を公表してない。
2、また、長与町の事業所でも21日までに計8人を確認したが、通常一般市民が訪れる事業所ではないという。
3、長崎市役所クラスターは、新たに20代男性職員の陽性が判明し、累計感染者は計19人となった。長崎県は、長崎市の21日の感染者の中に40代男性1人が県こども政策局の職員だと発表している。ただ、一般住民と接触がある業務の担当でないという。
4、佐世保市の感染者26人のうち、7人は親族間で感染が拡がったとみられている。15人の感染経路が分かっていない。感染者のうち9人は県境をまたぐ行動歴があり、県外居住の3人は旅行で同市を訪れていた。
5、クラスターではないが、川棚町では21日の感染者に、県外から仕事で訪れた男性会社員3人の感染が確認されている。
なお、入院施設の利用状況は21日19時現在、佐世保+県北の確保入院施設は108床に対して使用数は73床であり、逼迫してきている。施設の拡充が必要となっている。
ほかはまだ逼迫度合いは少ないが、長崎+西海+時津・長与の長崎地区は178床に対して78床と増加傾向にある。