オミクロン株、感染しても軽症者がほとんどで、これで新コロナから解放されると喜んだ間専門家も多いかったことだろう。
現実、重症者もデルタ株のピーク2,223人(9/5日)、現在の重症者数は1,477人、感染者のピークは2万5,992人(8/20日)、オミクロン株でのピークは10万5,617人(2/5日)と、それを裏付けるものにはなっている。
しかし、重症者が少ないものの、死亡者となると話は異なる。
デルタ株の最高の死亡者発生日は9月8日で89人、オミクロン株では2月7日270人と3倍の死亡者数となっている。
重症数は感染から3週間後に増加し、死亡者も3週間後から増加している。いったん重症化すれば、重症者の致死率はデルタ株の2倍~3倍となっている。
政策者は、その死亡者数の多さに驚き、緩和したいもののできないでいるのが現実となっている。
隣国でも、感染者の増加に伴い、重症者数も死亡者数が増加している。感染者数の急増は今後死亡者数が急増する可能性がある。
感染者を蔓延させては、死亡者数を減少させることは不可能に近いものとなっている。死亡者は高齢者が多いことから、元々高齢者はインフルエンザでも死亡しており仕方ないと高齢者を見限るならば、早々に規制緩和も可能だろうが・・・。
感染死亡者を出さないのが本来の防疫医療体制なのだろうが・・・。
日本政府と専門家会合は、重症の定義をデルタ株から変更しており、血中の酸素濃度が低く、息が苦しくなり酸素吸入が必要な重症患者は中等症Ⅱを設け、現在は重症患者に入れておらず、場合によっては自宅でも吸入できるようにしている。それも年齢問わずである。
そうしたことから医療機関の逼迫の実態が国民から見えにくなり、結果、国民の危機感、防疫体制を軟弱なものに誘導している。
隣国でも同じことが言え、K防疫の原点である「検査」は、大量に生産しているにもかかわらず自国用は限られ、すでにPCR検査は限定検査を実施、抗原検査キットも不足している。
K防疫は11月1日からのウィズコロナ策導入により、政府自らが放棄している。トップは10月までのデルタ株感染拡大により世界宣伝のための商品価値がなくなったと判断したのだろうか。国民の命を犠牲にしてまで・・・。
なお、日本の鎖国政策は意味がない。それは現在、2回接種者を入国させているが、入国検疫では初期感染が判定できない抗原検査で実施し、陰性者は全国へ帰郷させており、その後地方で帰郷した人から感染者が続出していることにある。帰郷した人が自宅待機=自己隔離している保証は特に若い人はほとんどないのが実態でもある。
そうした鎖国政策に何が意味があろうか。
入国希望者に数の制限など設けず、全員自費で5日間、帰郷させず、指定ホテルで隔離することが賢明な方法であろう。
しかし、すでに入国陰性者については、専門家会合のメンバーがヨイショして入国者の(帰郷しての、指定ホテルでの)自己隔離期間を3日間にするという。
隣国も日本もステルスオミクロンと呼ばれる「BA.2」には厳重な注意が必要だ。
南アフリカでは12月に感染急拡大後はピークの1/10に感染者は減っているものの、死亡者は5~10倍増になっている。
その正体はオミクロン株=「BA.1」が現在100%「BA.2」に置き換わっていることにある(南アの遺伝子分析機関の弁)。
ただ、隣国・日本と南アとの違いは2回接種完了者率が南アは28.9%と低いこと、隣国にあっては追加接種率も非常に高い違いがある(隣国は人口比59.4%、うち60歳以上87.6%/日本は人口比12.6%)。
しかし、高い接種率にかかわらず、現実は、隣国も日本も「BA.1ウイルス」が容赦なく感染者を発生させ続けている。
「BA.2」に置き換わらずオミクロン株が収束し、新コロナウイルスがすべて退散してしまいますようにと願わずにおられない。
スクロール→
↓隣国の感染・重症・死亡の曜日別推移
隣国
|
日
|
月
|
火
|
水
|
木
|
金
|
土
|
1/30~
|
17,532
|
17,085
|
18,343
|
20,270
|
22,907
|
27,433
|
36,362
|
重症
|
277
|
277
|
272
|
278
|
274
|
257
|
269
|
死亡
|
20
|
23
|
17
|
15
|
25
|
24
|
22
|
2/6~
|
38,691
|
35,286
|
36,719
|
49,567
|
54,122
|
53,926
|
54,941
|
重症
|
272
|
270
|
268
|
285
|
282
|
271
|
275
|
死亡
|
15
|
13
|
36
|
21
|
20
|
49
|
33
|
2/13~
|
56,431
|
54,619
|
57,177
|
90,433
|
93,135
|
109,831
|
102,211
|
重症
|
283
|
306
|
314
|
313
|
389
|
385
|
408
|
死亡
|
36
|
21
|
61
|
39
|
36
|
45
|
71
|
2/20~
|
104,829
|
95,362
|
|
|
|
|
|
重症
|
439
|
480
|
|
|
|
|
|
死亡
|
51
|
41
|
|
|
|
|
|
スクロール→
隣国
|
週感染
|
日平均
|
前週比
|
週死亡
|
1/16~22
|
27,000
|
3,857
|
19.6%
|
248
|
1/23~29
|
38,311
|
5,473
|
41.9%
|
183
|
1/30~2/5
|
84,863
|
12,123
|
121.5%
|
146
|
2/6~12
|
323,187
|
46,170
|
280.8%
|
187
|
2/13~19
|
563,804
|
80,543
|
74.5%
|
309
|
2月20日
|
|
104,829
|
|
51
|
スクロール→
日本 オミクロン株 週計推移
|
2021年~2022年
|
感染者数
|
死亡数
|
週計
|
日平均
|
週計
|
日平均
|
12/12~18
|
1,080
|
154
|
6
|
1
|
19~25
|
1,747
|
250
|
8
|
1
|
26~1/1
|
2,910
|
416
|
6
|
1
|
1/2~8
|
24,382
|
3,483
|
9
|
1
|
1/9~15
|
100,916
|
14,417
|
31
|
4
|
1/16~22
|
270,901
|
38,700
|
64
|
9
|
1/23~29
|
474,715
|
67,816
|
237
|
34
|
1/30~2/5
|
619,516
|
86,301
|
541
|
77
|
2/6~12
|
613,617
|
87,660
|
961
|
137
|
2/13~19
|
578,803
|
82,686
|
1,452
|
207
|
|
2月20日
|
|
71,488
|
|
158
|
・NHK集計値により作成
|